■節子への挽歌284:節子の位牌は3人のキスケが守っています
節子
篠栗の大日寺に連れて行ってくれた大宰府の加野さんから電話がありました。
その後もいろいろと心配してくれているのです。
今日も篠栗に行って護摩を焚いてもらってきたというお話でした。
節子は話しましたか。
今月の15日前後に何か大きな事件が起こるかもしれないが、護摩を炊いて不動明王に守ってくれるように頼んできたとのことでした。
自分たちだけ安全を確保しようという発想は私には全くありませんし、節子との別れ以上のものは私にはあるはずもないのですが、加野さんのお心遣いには感謝しなければいけません。
加野さんがどれほど娘の寿恵さんを愛していたかがよくわかります。
彼岸では、その寿恵さんと節子は一緒に花の手入れをしているのです。
2人のことをよく知っている私には、その光景が良く見えます。
加野さんは、東京のほうの新盆はいつなのか、どういうようにするのかと聞いてきました。
私の常識不足を知っているので、加野さんもきっと心配してくれているのでしょう。
そろそろ新盆の準備をしなければいけません。
基本を守りながら、できるだけ「わが家ライク」にやろうと思います。
基本さえ守れば何でもあり、が「わが家ライク」なのです。
これは節子と私が完全に合意していることで、基本に反するもの(非常識なもの)への拒否感も強いのです。
常識不足ですが、基本的なマナー違反には厳しいのがわが夫婦でした。
もっとも何が基本的マナーなのかは、いささか独り善がりではあるのですが。
わが家の仏壇(位牌壇)も「わが家ライク」です。
節子はきっと笑いながら認めてくれるはずですが、お寺のご住職が来る時にはちょっと片付けたほうがいいかもしれません。
位牌の前に小さな仏像がありますが、これはまだ仮のものです。
そのうちに、娘が心込めた本尊(大日如来像)を製作します。
その右にはルール通り弘法さんがいますが、左側にはなんと「おじゃるまる」のキスケ3人組が守護しています。
キスケといってもわからない人もいると思いますが、閻魔大王の仲間の子鬼なのです。
前世はヒヨコだったらしいです。
その下に真紅のバラのポプリがあります。
なぜこんなのがあるのだと娘に聞いたら、私が節子に供えたバラをポプリにしてくれたのだそうです。
実はその頃のことは、私の記憶から抜け落ちています。
ベネチアングラスのキャンドルもありますし、ミニサイズのご焼香セットもあります。
まあ、他にもいろいろあるのですが、まさにわが家向きの位牌壇なのです。
本格的な仏壇にはしたくないと言っていた節子にはたぶん気にいってもらっているはずです。
なぜか手を挙げたパンダまでいますが、これはきっと節子好みではないでしょう。
まあしかし、少しは均衡を破るようにしておかないと世界は退屈です。
話がどうも外れてしまいました。
書きたかったことはまた改めて書きます。
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