■節子への挽歌276:若者から心療内科を勧められました
3日前に少しおかしなことを書いてしまいました。
時々、私も彼岸にいるのではないのか、と言うような気分がします。
彼岸に来たのは、節子ではなく私ではないのか。
実は最近あんまり精神的に安定しないんだよ、と先日、若い友人に話したら、彼が心配そうな顔をして、「心療内科に行ったほうがいいですよ」と言うのです。
心療内科。
まだ20代前半の彼から、そういう言葉が出てくるとは思っていませんでしたが、本当に心配してくれている顔なのです。
そこまではいっていないので大丈夫だよと、答えましたが、
先日のような文章を彼が読んだら、また勧めるでしょうね。
実は娘からも勧められたことがあります。
人間の精神はいつも安定しているわけではありません。
むしろ日々悩み揺れ動くものです。
それが増幅され、しばらく続くこともあるでしょう。
人生の伴侶を失ってしまえば、だれもがしばらくは精神的に不安定になるでしょう。
それに抗おうとすると、まさにおかしさが増幅します。
私の場合、生活の信条が“Take it easy”、つまり「気楽に行こうよ」ですから、基本的には大きな抗いはしませんが、自己主張も強いので意識しないままに抗っているのかもしれません。
ですから確信はもてませんが、揺れ動く心身に身を任せることもまた「刺激的な生き方」だと最近感じだしています。
心身の動きに身を任せると世間の動きも実に多彩に変化します。
視座が変るからでしょうか、他者の多様さが感じられるのです。
しかし、心身の動きに身を任せているために怠惰になっています。
人生において、これほど怠惰な生活をしていたことは、かつてありません。
節子はどう思っているでしょうか。
節子は私の生き方を先の先まで見透かしていました。
突然会社を辞めるといった時にも、何も言わずに「よく続いたね」といっただけでした。
今もきっと、今の生き方が修には必要なのよ、と言ってくれるはずです。
怠惰になった理由は、間違いなく、そういう「節子がいないため」です。
節子の指示があるまでもう少し怠惰を続けます。
やはり心療内科に行ったほうがいいですかね。
若者の直感は、いつも正しいですし。
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コメント
心療内科に行かないでください!
佐藤さんが自分でそれが辛いのでないかぎり。
実は私は少し前からもっとスピリチュアルに感じて生きたい
という願望を抱きつつ、あまりそうなれないでいるのですが、
佐藤さんの彼岸の話や、九州での霊的な旅のお話を読ませていただいて
とっても刺激を受けました!
このような刺激的なお話が読めなくなるのはつまらないです。
私も自分の思うように事が運ばずに精神的に揺れまくっている
日々を送っていますが、こういう葛藤こそもそれなりに必要なもの
なのだろうと、自己観察も楽しんでいます。
私ももっと自分の感覚的なことを、うまく表現できるようになりたいな
なんて、佐藤さんの文章を読みながら考えていたりします。
投稿: 四元 | 2008/06/05 12:21
四元さん
心療内科はいまのところ、いくつもりはありません。
それと別の友人からは降血圧剤も飲まないほうがいいといわれたので、何とか自力で高血圧を克服したいと思っています。
血圧を下げるいい方法があったら教えてください。
投稿: 佐藤修 | 2008/06/05 17:18
高血圧といえば、私の学生時代、スポーツセンターの血圧測定器で
拳法部員全員で測ってみたところ私が一番高く、当時40代後半の
監督よりも私の方が高くて愕然とした思い出があります。
その後も病院で計るたびにちょっと高めだといわれますが、
支障がないのでそのままになっています。
お医者さんによると、実際にはその時代時代の研究成果によって
幾つだと高血圧と判定されるのかの基準もよく変わるそうなので
その辺も難しいところです。
最近ニュースで、有酸素運動が人の精神にも良い影響を与えるという
研究がされているそうで、「健全な肉体には健全な精神が宿る」
というのもあながち根性論めいたものではなく、理に適っているのかなと
思っていたら、父母が近所の十坪ジムに通うようになり、
徐々に肉体的にも精神的にも若返り始めました。
私も気分が滅入っているときにビリーズブートキャンプで1時間、
びっしょりと汗をかくと不思議と清々しくなり、出来るだけ日常的に
運動することを心がけるようになりました。
佐藤さんは運動はいかがですか?
うっすらと汗をかける運動を1時間弱続けるのがいいみたいです。
投稿: 四元 | 2008/06/06 13:31