■節子への挽歌316:墓前の花
昨日、お墓参りに行きましたが、最近は暑いため生花はすぐに枯れてしまいます。
それで鉢物にしようと思っていましたが、これも結構管理が難しそうです。
そこで人工の花を置くことにしました。
一昨日、上の娘のユカがいいものを見つけてきてくれたのです。
ちょっと見には生花と見間違います。
毎日、日光を浴びていると退色しないか心配ですが、まあ夏場なので仕方ありません。
それでも娘たちがいろいろ工夫してくれているようです。
わが家のお墓は、何の変哲もない普通の墓です。
菊の花が自生していますが、あんまり周囲を乱してはいけないので、そう勝手には草木は植えられません。
毎日来られるのであれば、お花畑にできるかもしれませんが、今の私にはとても無理です。
今のように樹木葬が広がらない20年ほど前に、樹木葬と里山保全をつなげられないかと考えた時があります。
節子も関心を持っていました。
その後、湯河原で、死後に向けて自分の桜の木を植える公園がありました。
樹木葬ではありませんでしたが、ちょっとそれにつながるような仕組みです。
2人で偶然、そこに出会ったのですが、なぜか2人とも乗り気にはなりませんでした。
あの時に申し込んでおかなくてよかったと思います。
もし申し込んでいたら、節子を湯河原に閉じ込めてしまうことになったかもしれません。
わが家の庭の樹のどれかを。私と節子の樹にしようと提案したことがありますが、これは家族みんな賛成ではありませんでした。
理由はいろいろありますが、昔のように子孫代々が同じ家に住む文化のもとではいいのですが、そうでない文化のもとでは問題が多すぎたのです。
お墓をどうするかは、私にも節子にも、大きな関心事でした。
しかし時間切れで、節子とゆっくり話し合って、私たち風の納得できる墓のかたちが創りだせなかったのはとても残念です。
節子が結局、私の両親の墓を選んだので、私もその墓に入ることにしています。
でも、どこかに私たちだけの別荘墓をつくろうと思っています。
それはきっと私たち2人だけの墓になるでしょうから、できた途端にだれにも知られずに忘れられることになるでしょう。
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