■ムペンバ効果
今日の朝日新聞に、『「湯は水より早く凍る」現象議論沸く』という記事が出ていました。
記事の一部を引用させてもらいます。
水よりもお湯の方が早く凍ることがある――。NHKの番組「ためしてガッテン」で紹介された不思議な現象が話題になっている。科学的には未解明で、物理学者の大槻義彦・早稲田大名誉教授がブログで「実に馬鹿馬鹿もの」と批判している一方、雪氷学者らは「条件次第では起きる。まじめに研究しては」という。私自身はその番組を見ませんでしたが、放送後、かなりの反響があったようで、賛否両論の議論で盛り上がっているそうです。
7月9日放送の「今年も猛暑!お宅の『氷』激ウマ大革命」。「常識逆転!お湯は水より早く凍る」として、37.2度と66.5度の水を60グラムずつ零下25度の冷凍庫に入れ、高温の方が早く凍ったという実験などを紹介した。
この現象は「ムペンバ効果」として知られていることなのだそうです。
ウィキペディアに詳しく紹介されています。
「湯は水より早く凍る」のが正しいのかどうかはわかりませんが、私にはとても刺激的な話です。
そんなバカなことはないというのは、明らかにリニア発想の近代科学者だと思いますが、私たちのほとんどが、無意識の中にそうした発想を持っています。
だからこそ、この現象が「不思議な現象」とされるわけです。
以前、書いたように「世の中ぜんぶ仮説にすぎない」と考えれば、素直に納得できます。
おそらく様々な条件が組み合わさって、そうした結果が起こったり起こらなかったりするのでしょう。
そうでなければ、実験可能な現象に関して論争など起こりようがありません。
「湯は水より早く凍る」
じっくりと見ていると実に示唆に富む言葉です。
社会的な問題も、そこにたくさん含意されているような気がします。
これまで蓄積してきた知識体系が壊れていくような快さを感じませんか。
私たちもそろそろ、中途半端な「科学的思考」の呪縛から抜けでたほうがいいのかもしれません。
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