■節子への挽歌306:一気に咲いたハスの花
10回目の月命日だった昨日の話です。前日に敦賀にいる節子の姉から、家で咲いたハスの花が届きました。
以前も送ってもらっていましたが、咲かずにつぼみのまま終わってしまっていました。
ところが、今回は命日の朝に、ほぼすべてのつぼみが見事に開花しました。
クリックすると大きくなります。
お墓に持って行こうと思って、何本かの花を持ち上げたら、
とたんに花びらがわっと散りました。
節子の位牌から離れたくなかったのかもしれません。
そういえば、昨日、もう一つわっと開いた花があります。
庭のムクゲの花です。
ムクゲは生命力の強い木です。
私は花そのものよりも、まっすぐと元気で育つムクゲの木が好きですが、
節子はムクゲの花が好きでした。
そのムクゲが、昨日わっと咲いたのです。
命日を待っていたように。
昨日は風が強く、ちょっと高台にあるわが家は風当たりがかなり強かったです。
庭の献花台の前でしばらく本を読んでいたのですが、風が強くて10分しかもちませんでした。
節子が、本など読んでいないでちゃんと献花しなさいといっているようです。
やっぱり節子もいま流行の風になってしまったのでしょうか。
困ったものです。
以前は献花台の代わりに、花の手入れをしている節子がいました。
私が読書に退屈して(まあいつも10分程度でした)、
お茶でも飲もうよと、声をかけても節子は土いじりのほうが好きでした。
でも結局、節子は、いつも付き合ってくれただけではなく、
珈琲に合うケーキやお菓子をいつも用意してくれていました。
もう声をかける人もいません。
一人で飲む珈琲は苦いだけでした。
娘に頼んでまたケーキを作ってもらわなければいけません。
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