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2008/08/11

■食の安全対策に取り組む理由

マスコミは、見事なまでにオリンピック一色です。ニュース番組までなくなっているのにはいささかの驚きですが、まあそうでなくとも土日はニュース番組が少なくなるという社会ですので、それもまた当然でしょう。
ニュース番組が少なくなると、社会からは「事件」も少なくなり、政治的な紛争もなくなったような気になってしまいます。
ロシアのグルジア攻撃は、それを意図したのでしょうか。
まあ、それはいささか考えすぎですね。

ところで、昨日、書いたNHKの討論番組で太田農水相が次のような発言をしたそうです。
私はあまりの退屈さに途中でテレビを切ってしまったのですが、どうもその後での発言のようです。
朝日新聞社の asahicomに出ていました。

太田農林水産相は、中国製の冷凍ギョーザ中毒事件を受けた国内の食の安全対策について、「日本は安全なんだけども消費者、国民がやかましいから徹底していく」と発言した。
「(日本は)消費者としての国民が、やかましくいろいろと言うと、それに答えざるを得ない」とし、「社会主義の中国のようにまずいことがあっても隠しておいていい、消費者のことは考えなくてもいい国とは違う」と述べた。
まさに消費者行政の本質を露呈しています。
それに中国政府をこう決め付けてもいいものか、心配になります。
ダメな人ほど他人を悪くいうといいますが、そうでなければいいのですが。

この太田さんの発言を皆さんはどう受け止めるでしょうか。
肯定的に受け止める人もいるかもしれませんが、この発想の根底にあるのは、
「弱いものいじめ」という卑怯者の思想と
「しつこくいわれて嫌々動き出す」という悪意の怠け者の思想です。

こうした思想が、自立支援法や後期高齢者医療制度を生み出し、国民年金を私物化してきたわけですが、要するに今なお、その思想は健在だということです。
オリンピック騒ぎに浮かれて、ついつい本音を露呈してしまったのでしょうか。

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