■共感できるものには市場価格よりも少し余分にお支払する文化
放置していたわが家の家庭農園が雑草に占拠されてしまっていました。
そこで、先日、周辺に迷惑をかけるので、娘と一緒に手入れをすることにしました。
生い茂った雑草を鎌で刈るのですが、かなりのハードワークです。
30分ほどやったところで、疲れきるとともに、立ちくらみを感じました。
休むつもりで、乗ってきた自転車の椅子に座ったのですが、突然倒れてしまいました。
幸いに大きな怪我はなかったのですが、釜を持っていたままだったら危なかったです。
しばらく立てなくて、そのまま横になっていました。
娘からこんなところで倒れると手の施しようがないから、休んだら帰るように言われましたが、親の面目がないので、少し休んで作業に復帰しました。
しかし、農作業というか、雑草との戦いは大変な重労働です。
普段楽な生活をしているからだと思われるかもしれませんが、体験された方はわかるでしょうが、農作業は重労働です。
こんな重労働しても、農家は生計を立てられずに兼業化してきています。
これはやはりおかしい話です。
ともかく日本のお米は安すぎます。
僅かばかしの家庭農園をやるだけで、食材の価格の低さにいつも矛盾を感じます。
何かできることはないかと考えました。
米作りの農家から、直接お米を買うのはどうだろうかと思いつきました。
幸いに私の義兄も、兼業農家として米作りをしています。
そこから、応援価格で購入することを検討することにしました。
応援もかねて、市場よりも2~3割高く買うということです。
顔の見えない生産・流通構造に市場より高い価格を払うのは抵抗がありますが、顔が見えれば高く払っても納得できます。
生産のための苦労がしっかりと見えているからです。
ふるさと納税もいいですが、農家への直接支援活動も一考に値します。
もっともそれが広がると流通産業がダメッジを受けかねません。
難しいものです。
1時間ちょっとの農作業体験(雑草抜き)でしたが、いろいろと考えさせられました。
人間は現場に出て身体を動かすと少しは賢くなるものです。
ちなみに、応援価格の発想はなかなかいい発想だと思えてきました。
この発想は、昔あったような気がします。
お米に限らず、共感できるものには市場価格よりも少し余分にお支払する文化を、もう一度復活する運動が広がるといいと思います。
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