■不正に合格したのか、不正に合格させたのか
先日書いた大分の教員採用不正事件に関連して、動きが全く変わってこないのでしつこいですが、もう一度書きます。
辞表を出さずにがんばっている教員の方を応援したいです。
今日のテレビでも「不正に合格した教員」という表現がされていますが、それは正しい表現なのでしょうか。
私は「不正に合格させた資格審査関係者」と言うべきではないかと思います。
もしそう考えれば、合格した教員は「不正」とは無縁で、胸を張って教員を継続すべきですし、その資格を剥奪する権限など、あるはずもありません。
教育委員会の責任者はすぐに辞表を出すべきですし、その周辺の人たちも辞任すべきでしょう。
文部科学省も無縁ではないはずです。
教育委員会や監督官庁、あるいは採用決定に関わった人たちは、教員を辞めさせるのではなく自らが辞めることを考えるべきです。
問題の設定を間違えると、解決策は当然おかしなものになり、問題は継続します。
福田首相が見事にお手本を示してくれている通りです。
マスコミは、もっと言葉遣いに気をつけてほしいです。
関連していえば、相撲界の大麻検査陽性事件の報道も言葉遣いが全く不誠実です。
最初の報道と今日の報道を読み比べると、そのおかしさがよくわかります。
マスコミの表現一つで、人の人生を一変させることができることを、もっと自覚すべきです。
新聞やテレビが、最近は「おぞましく」感じます。
まあ、疑いをかけられた力士の親方の発言もひどいものですが。
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