■語り合うということを学びたい
一度、引用したことがありますが、カール・ヤスパースの「戦争の罪を問う」(平凡社ライブラリー)を思い出して、昨夜、最初のところだけを読み直してみました。
まさに、最近の国会での所信表明や代表質問の聞いていて、感じていたことが、見事に書かれていました。
その一部を、引用させてもらいます。
われわれは語り合うということを学びたいものである。つまり自分の意見を繰り返すばかりでなく、相手方の考えているところを聞きたいものである。主張するだけでなく、全般的な関連を眼中に置いて思索し、理のあるところに耳を傾け、新たな洞察を得るだけの心構えを失いたくないものである。ひとまず相手方を認め、内面的にためしに相手方の立場に立ちたいものである。いやむしろ自分と反対の説を大いに探し求めたいものである。反対者は、真理に到達する上からみて、賛成者よりも大事である。反対論のうちに共通点を捉えることは、互いに相容れない立場を早急に固定させ、そういう立場との話し合いを見込みのないものとして打ち切ってしまうよりも重要である。(同書19頁)私がずっと志向していて、なかなか実行できずにいることですが。
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