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2008/10/09

■ノーベル賞受賞の喜び

4人の日本人がノーベル賞を受賞しました。
まだ増えるかもしれないようですが、その報道をみていて感じたことがあります。
受賞者とは無縁の人たちも、みんなうれしそうに喜んでいることです。
わが事のようにうれしい、日本人として誇りを感ずる、などなど。
暗いニュースが多い中で、久しぶりに気持ちが明るくなるニュースでした。
それに受賞者の人柄が、いずれもほのぼのとしていて、親近感を持たせてくれたのも、わが事のようにうれしくなった理由の一つかもしれません。

「他人の不幸は蜜の味」という言葉があります。
しかし、それは不幸な社会での話です。
本当は「他人の幸せこそ蜜の味」のはずです。
宮沢賢治は、「世界中みんなが幸せならない限り、自分の幸せはない」と言っています。
現在の日本はどうでしょうか。
どうも「他人の不幸は蜜の味」社会から抜け出ていないのではないかという話が多いのですが、今回のノーベル賞受賞は違った日本社会を見せてくれました。

他人の喜びを自らの喜びにつなげられる人は、幸せです。
どんな辛い社会にあっても、誰かが喜びを経験しているはずです。
としたら、誰もが常に喜びを感ずることができるということです。
これがポジティブシンキングの極意でしょうか。
「わが事のようにうれしい」
とてもいい響きです。

4人のノーベル賞受賞者は、たくさんの人に喜びをわけてくれました。
オムロンの創業者の立石一真さんは、「人を幸せにする人が幸せになる」と言いました。
幸せや喜びは、与えられるものではなく、与えるものなのかもしれません。
「わが事のようにうれしい」という思いが広がれば、世界は平和になるでしょう。

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