■節子への挽歌453:「メッセージ・イン・アボトル」
こんなメールが来ました。
今日、私はもしかしたら、イトーヨーカドーで、佐藤さんとすれ違いましたでしょうか?実は1年に1~2回しか行かないイトーヨーカドーに今日、数分立ち寄ったのです。
実はちょっと考え事をしながらぼおっと歩いていたのですが、
店を出て数秒して、脳裏に残った映像で、もしかしたら・・・と。
それもたぶん小走りで歩いていたはずです。
そして、こう続いています。
昨年、奥様についての悲しいお知らせを、グループメールで読ませていただき、昨日、書いたことにつながっています。
なんらか、お声かけをしなければ、と思いつつ、タイミングを逃しておりました。
実は、メールソフトの下書きフォルダに、その書きかけのメールを、しばらくいれっぱなしにしており、 少し書き換えてはまたしまったり。そしてそのうちさらにタイミングを逸し・・・
これもまたシンクロニシティなので、勝手に書かせてもらうことにしました。
昨年書こうとしていたことでもあるのですが、「メッセージ・イン・アボトル」は、1999年の映画です。
佐藤さんは、ケビン・コスナー主演の「メッセージ・イン・アボトル」という映画をご覧になったことがありますか?
亡くなった妻へのメッセージをボトルに入れて流す・・・という、それをめぐってのストーリーなのですが、
そのなかで、主人公が妻に語る言葉やその内容が、本当に心に響くのです。
こういうふうに相手を思うことができたら、思われることができたら、ほんとうに幸せだと、(特別なことではないんです。日常のなかの、ほんの小さな”気づき”なのです)そういうことに改めて気づかされる映画で、わたしは何度見てもしみじみ涙が出るのです。昨年の夏、この映画を見てしばらくしたころに、奥様についてのお知らせが届きました。
そのときの私には、奥様の「いいことだけを日記に」の記事からうかがえた、佐藤さんと奥様をつなぐ優しい思いが、この映画の主人公と妻のあいだにある優しさと重なりました。
とてもとても悲しいことですが、でも、きっと奥様は佐藤さんの優しい気持ちを十分に受けて、受け留めて、とても幸せだったのだろうなと、そんなふうに思っていました。お伝えしようと思っていたのは、そのようなことです。
映画のことは私も知っていましたが、観てはいません。
私のジャンルではないのです。
あらすじをご存知の方もいるでしょうが、私には不得手な映画なのです。
しかし、「主人公が妻に語る言葉やその内容が、本当に心に響く」と書かれるとドキッとします。
おそらくこの挽歌は、それとは程遠いものだからです。
私は節子に心に響くような話をしたことがあるだろうか。
全く自信がありません、
なにしろプロポーズの言葉が、「結婚でもしてみない」だったのですから。
それに私の「愛の詩」は節子のお好みでもありませんでした。
この挽歌もあんまり挽歌になっていないのでしょうね。
きっと節子は、もう少し感動的に書いてよと笑っているでしょう。
でもメールを送ってくれた人が書いているように、節子は、私の「優しい気持ちを十分に受け留めて、とても幸せだった」と勝手に確信しています。
節子、そうだよね。
ところで、メールを送ってくれた人とは、実は一度しかお会いしていません。
人の縁とは不思議なものです。
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