■見えないところで起こっていることの恐ろしさ
テレビで放映されていましたから見た人も多いと思いますが、10月26日、市民団体の企画によって「リアリティアー 62億ってどんなだよ。麻生首相のお宅拝見!」という催しが行われ、そこで3名の参加者が逮捕されるという事件が起きました。
テレビで見た時には、世相を反映する面白い事件だと思った程度で、あまり気にはしていませんでした。
ところが、実はこの事件はまだ終わっていないことを今朝知りました。
そもそもこのツアーの呼びかけは、私のところにも流れてきていました。
こんな呼びかけでした。
第二回のツアー目的地は、このたび「かしこくも」内閣総理大臣に就任された麻生太郎首相のお宅です。45年間にわたり一着30万円のスーツを年間10着仕立てるおしゃれな首相。たった一日で大卒初任給の2倍の弾を撃ちまくって鍛えた射撃はオリンピック級の腕前。敷地だけで6,200,000,000円。大久保利通、牧野伸顕、吉田茂に連なる「華麗なる一族」の東京宅を見に行きましょう。集合地点は、渋谷駅ハチ公前広場で、主催は反戦と抵抗の祭<フェスタ>08・RTB(Reality Tour Bureau)となっています。
ちなみに、反戦と抵抗の祭<フェスタ>08は、こフリーター全般労働組合が企画しているイベントで、11月29日に渋谷勤労者福祉会館で開かれ、翌日、デモをすることが予定されています。
このリアリティツアーは、そのプレイベントとして企画されたようです。
事件が起きた後、すぐに流されたメールの一部を引用します。
ハチ公前に集合して、いざ麻生宅へと歩き出してほどなく、ただ歩いていることを持って「集団的示威行為」だとの言いがかりをつけられて「公安条例違反」で一人が逮捕、逮捕の邪魔をして警察に暴行を加えたとのデッチ上げで参加者二人が「公務執行妨害」で逮捕されました。現在計3名が勾留されています。そして今朝、こんなメールが流れてきました(メールの一部です)。
10月29日に呼びかけを開始してからわずか4日。288の個人・団体から声明への賛同が寄せられました。救援会へのカンパも50万円を超えています。そして、そのメールで、3人は今も代用監獄に監禁されていることを知りました。
驚くべきというか、おそろしい話であり、しかも他人事ではありません。
私も時間があったら行ってみようかとさえ思っていたのですから。
テレビや新聞では、「警察官に暴行」「警察官を殴る」などの表現もありましたが、そんなことはなかったという証言もあります。
私はどちらが正しかったかはわかりませんが、YouTubeに逮捕の瞬間や地元警察とグループ代表の事前交渉とみられる動画がアップされていますので、ご覧ください。
そのイベントの本来の雰囲気がわかると思います。
逮捕前後の映像
集合地点での地元警察との話し合い
それにしても恐ろしい話です。
立川のビラ配り事件を思いだします。
日本の社会はどうしてこんなに劣化しているのでしょうか。
国民に信を問えない政権の実態を垣間見る気がします。
じわじわと私たちの生活は追い詰められているようです。
ちなみに、日経BPサイトでも森永卓郎さんがコメントされています。
詳しくは森永さんの記事をぜひ読んでほしいですが、一箇所だけ引用させてもらいます。
いやしくも日本は民主主義国家である。権力が言論の自由を抑圧しようとすることは絶対に許されるものではない。もし、こんなことがまかり通るようであれば、日本は中国のことを批判できないではないか。また、この問題をまったく追及しようとしないメディアにも大きな問題があるとわたしは考えている。「麻生でてこい!!リアリティツアー救援会ブログ」では、いろいろなやり取りも含めて、その後の動きが報告されています。
救援会へのカンパ宛先
郵便振替 00110-6-317603
口座名 フリーター全般労働組合
※通信欄に「asou」または「あそう」と大きくお書きください。
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