■支え合いサロンの報告
先日、このブログでご案内した「支えあう生き方を考える気楽なサロン」の報告です。
参加者は私を別にして8人でした。
このブログを見て参加して下さった方が3人いました。
その一人が、男前に生きているdaxさんでした。
daxさんの話が面白く、それにdaxさんはどうも話好きなので、なかなか終われませんでした。
今回の気づきは、ヤクザの世界はまさに「結い」「支え合い」の世界だということです。
そもそも組織の原型は「支え合い仲間」だと思っている私としては、なぜもっとヤクザ組織に関心を持たなかったのだろうと反省したほどでした。
しかし、ヤクザの世界には「血」が出てくるので、気の弱い私は、そこから学ぶ前に失神しそうで、あんまり学びたくはないのですが。
最近の暴力団の世界は企業に似てきていますが、その企業にしても、30年ほど前までは「支え合い仲間」的要素がかなりありました。
dax さんは、いまは福祉の世界で働いていますが、それはとても納得できます。
「福祉」の世界も結いや支え合いの世界だからです。
ヤクザの世界と福祉の世界は同じだったのです。
同じだった、と過去形で書きましたが、福祉の世界も最近はお金の世界へと変質しつつあるように思います。
ヤクザの世界も企業の世界も、福祉の世界も、みんな足並みをそろえて、お金の世界になってしまっているのです。
宗教の世界も、医師の世界も、教育の世界も、スポーツの世界も、芸術の世界もそうです。
まあ、そうしたところが先鞭をつけたというべきでしょうが。
もちろん政治の世界がそうであることは言うまでもありません。
daxさんは、お金の世界になってしまったヤクザの世界にはいられないよとやめてしまったのですが、残念ながら、そうした純粋の志を持っている人にとっては、どこもかしこも生きにくくなっているのです。
だからといって、生きないわけにはいきません。
時勢に抗いながら生きるのもまた、「男前」です。
daxさんは、青木が原樹海に向かったことがあったそうですが、「男前」に生きるのであれば、そんな選択肢はありません。
なんだかサロンの報告にはなっていませんね。
すみません。
このサロンを思い立ったのは、実はITベンチャーの経営者からの相談を受けたのがきっかけです。
お金中心の世界から抜け出ないと、本当に「いい仕事」などできませんし、「大きな福祉」など実現できません。
抜け出るためには、やはり表情ある個人のつながりとそこから自然と育ってくる「支え合い」だと思ったのです。
支え合いサロンの第1回は、まさにそうした話題からスタートしました。
その意味では、私にとっては、とてもいいスタートでした。
参加者の皆さんがそう思ったかどうかは分かりませんが。
サロンでは、とても大事な話もいろいろと出ました。
支えあうの「あう」が大事だ
支える時の距離感が大事だなどなど。
でもまあ、そんなことを断片的に書いても無意味でしょう。
dax さんが「不思議な集まりだ」といいました。
ギタリストの宮内さんは「なんだかみんな以前会ったような気がする」といいました。
ほとんどが初対面なのに、不思議なつながりを感ずる場になりました。
支えあいの始まりは、つながりなのです。
さてこのサロンはこれからどう発展していくのでしょうか。
次回は12月17日に予定です。
案内は私のホームページ(CWSコモンズ)のお知らせのコーナーで毎回ご案内しますが、毎月、原則として第3水曜日の夜です。
気が向いたら遊びに来てください。
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コメント
以前あったような気がする
この場合 読者は 「会ったような気がする」 と漢字で表記したほうが、わかりやすいかも知れません。
詳しく解説すると
初めてお会いするにもかかわらず、全員ではないのですが、約8割の方のお顔を 私は以前どこかで見て、知っている。 という感覚です。
私が特別たくさんの人にお会いしているわけでもないし、おそらく 皆さんがしょっちゅうメディアに登場されているわけでもないでしょうが、 皆さんの顔をどこかで見て知っていて、映像としては、初めて会う気がしない。
というものです。
デジャブ の類いではないと思うのですが。
えー もしかして前世だったりして(リ インカネーションは信じているわけでも 信じていないわけでもないのですが…)
不思議な体験です
どなたか 類似体験ございましたら お知らせください
宮内 俊郎(ギタリスト(気持ちは))
投稿: 宮内 俊郎 | 2008/12/01 20:20
宮内さん
ありがとうございます。
「会ったような気がする」は書き換えました。
ご指摘の通りです。
類似体験が寄せられることを私も楽しみにしています。
投稿: 佐藤修 | 2008/12/01 21:06