■公立の小中学校での数値目標を掲げた「マニフェスト」
今朝の朝日新聞のトップ記事は『『公立小・中が「学力公約」』という見出しです。
リード部分を引用させてもらいます。
「自治体の学力調査で正答率を95%に」(小学校)、「3年生の60%が英検合格」(中学校)。公立の小中学校で、数値目標を掲げた「マニフェスト」が広がっている。学力向上を求める声が保護者に強まったことが背景にあるが、子どもや現場の教員にプレッシャーがかかり、教育は変質しないか心配する声もある。荒川区立校の主なマニフェストも例示されています。
驚きを感じますが、こうしたことを本当に保護者の多くは求めているのでしょうか。
どこか違うような気がします。
なかには「不登校・いじめをゼロにする」という目標もありますから、すべてが「学力公約」ではありませんが、これにしてもちょっとおかしい気もします。
学校とは何なのか、教育とは何なのかが、問われるべきではないかと思いますが、そうした議論はあまり聴かれません。
数年前に自治体に広がった「行政評価」を思い出します。
あれで何かがよくなったでしょうか。
数値目標などに依存することは管理しやすくはするでしょうが、問題はあまり解決しないように思います。
教育は、特に数値にはなじみにくいものです。
テレビでタレントたちが、ものを知らないことを競い合う番組が増えていますが、そうした番組を見ると、私ももう少しは知識を学んでほしいとは思いますが、知識を覚えることが目的ではないはずです。
もっと大切なことがあるような気がします。
学校がますます子どもに居心地の悪い場にならなければいいのですが。
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