■パナソニックの三洋電機の子会社化
パナソニックが三洋電機を子会社化するそうです。
企業はまだまだ大規模化する方向で動いているようです。
「スモール イズ ビューティフル」が話題になったのは、もう大昔の話になってしまいました。
なぜ時代の流れはまた反転してしまったのでしょうか。
不思議でなりません。
30年前には「スケールメリット」という言葉と並行して、「スケールデメリット」という言葉が市民権を得だしていたように思いますが、今はそんな言葉はどこかに言ってしまいました。
そういえば、「収益逓減の法則」ではなく、「収益逓増」が複雑系の経済学の中では脚光を浴びた頃から、時代がまた反転したような気がします。
銀行もメガバンクに成り、自治体も市町村合併で大きくなりました。
大きくなってよかったことはあるでしょうか。
少なくとも私には皆無です。
ショッピングは便利になったという人がいるかもしれません。
私も時にそんな気になります。
しかし別に大きければいいわけではありません。
何かが失われたような気もします。
大きくなって好都合なのは誰かを考えると、その答はかなり明確です。
経済も政治も、大きい方が管理しやすくなります。
管理の視点から考えるか、利用の視点で考えるかにより、全く変わってくるのです。
昨今の経済や政治のシステムが限界に来ていると思っている私には、
時代はまもなく反転するような気がします。
昨今のような「過冷却社会」だと、ある朝、目覚めたら世界が反転していたということも起こりえるように思います。
しかしそれにしても、どうしてみんな大きく成りたがるのでしょうか。
「みんなで渡ればこわくない」は、人間の共通の思いなのでしょうか。
もっと他の選択肢はないのでしょうか。
多田富雄さんの「生命の意味論」を読み直しました。
とても面白かったです。
以前読んだ時よりもすなおに心身に入ってきました。
最近、古い本を読み直しています。
時代はむしろ後ろに向いて進んでいるのではないかと思うほどです。
| 固定リンク
「経済時評」カテゴリの記事
- ■政治とお金の問題の立て方(2024.02.02)
- ■デヴィッド・ハーヴェイの『反資本主義』をお薦めします(2024.01.18)
- ■一条真也さんの「資本主義の次に来る世界」紹介(2023.12.14)
- ■資本主義社会の次の社会(2023.10.10)
- ■「資本主義の次に来る世界」(2023.07.24)
コメント