■オバマのスピーチ
3人の友人から「オバマ演説集」のことを聴きました。
みんなとても感動したようです。
日本の首相とは大違いです。
言葉には人を奮い立たせるエネルギーがあります。
オバマのスピーチを聴いて涙した人は少なくないのでしょう。
なにしろ日本の若者でも、その演説集を読んだだけで感動するのですから。
たまたま今読んでいる本(「空海の企て」)の中に、「統治のための詩文の道」という章があります。
空海もまた、言葉の巧みな創り手・送り手だったようです。
考えてみれば、仏陀もキリストも、言葉で人の心を捉えたわけですから、言葉の持つ力は偉大です。
日本は「言霊の国」と言われてきましたが、本当にそうなのかと、最近疑問を持っています。
「言霊」は日本だけのものではなく、むしろ日本は「言霊」を殺してきた国ではないかと思います。
少なくとも最近は間違いなくそうです。
オバマのスピーチには「ステラテジー(戦略)」という言葉がほとんど使われていないそうです。
とても納得できます。
オバマの演説の草稿を書いているのは30代前半の2人の若者だそうです。
友人から聴いた話なので間違っているかもしれませんが、これもとても納得できます。
未来へのビジョンを熱く語れるのは、たぶん30代の特権でしょう。
40代になると、そろそろ現実に囚われだしてしまいます。
20代は、現実を知らなすぎます。
50代は私欲が強すぎますから、現実も未来も見えなくなっています。
60代以上は語るべき未来が絵空事でしかありません。
日本の政治にビジョンがないのは、30代が語るべき場がないからかも知れません。
オバマのスピーチのような演説を語れる政治家を、私たちはいつ持てるようになるのでしょうか。
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