■節子への挽歌487:初日の出
節子
昨年は見ることもなかった初日の出を、屋上から家族3人で見ました。
節子と一緒に、太陽の治癒力にすがって祈ったことを思い出しました。
屋上から眼前の手賀沼の先に、日の出が見えます。
節子は、手賀沼の湖面に映る太陽の光がとても好きでした。
初日の出と共に、みんなそれぞれに祈りました。
娘たちが何を祈ったかわかりませんが、私は何も祈りませんでした。
ただただ節子を思いました。
節子の笑顔を思い出すと、思考がいつも停止してしまうのです。
太陽よりも、節子の笑顔は明るく楽しかったです。
新しい年が始まりました。
昨夜は、娘たちががんばっておせち料理をつくっていました。
ユカがつくったお雑煮と一緒に、1年の始まりを祝いました。
わが家もまた、普通の家族に戻ってきたような気がします。
節子がいなくても、普通に戻れるのだというのは大きな発見ですが、うれしくもありさびしくもある、というのが正直な私の気持ちです。
今日はジュンは友人と初詣、ユカと私は近くの兄の家に行く予定です。
家族みんなでの初詣は、節子も一緒に3日になりそうです。
それにしても穏やかな年明けです。
真っ青な空、包み込むような陽光。
今年は2年前のことを思い出して、「希望の年」にしました。
生命を支えているのは「希望」と「信念」であることを、改めて確信したからです。
今年も平安でありますように。
愛する人と会えなくなった人たちに、大きな平安が降り注ぎますように。
すべての人たちの誠実な営為が実りをもたらしますように。
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