■仕事とお金の関係の見直し
地元で活動している(私以上に)シニアなTさんから相談があるので会いたいという連絡があったので、今日は出かけずに在宅していました。
たまたまスペインタイル教室をやっている娘のところに、その方とは別の(私以上に)シニアのBさんが来ていましたので、教室が終わった後、少し話させてもらいました。
お2人とも以前からの知り合いで、いずれもさまざまな活動をされています。
Bさんは、まさに遊学的生活を楽しまれています。
スペインタイル教室通いもまさにその一つで、タイル作りに専念している時は至福の時間だそうです。
Bさんのもう一つの至福の時間はアッカド語です。
アッカド語を学びながら、書き写しているそうですが、1行をマスターするのに1時間以上かかるのだそうです。
テキストを見せてもらいましたが、1冊を仕上げるにはかなりの時間がかかりそうです。
その時間感覚はまさに非日常的です。
ちなみにBさんは現役時代ある大企業の経営者でしたので、当時の時間とは全く違った世界にいるわけです。
Bさんは、しかし自分のためだけにそうしたことをしているのではありません。
地元の集まりの世話人もやっていますし、何よりもそうやってしっかりと学んでいる姿を次につづく世代の人たちに見せたいという思いがあるのです。
Aさんも現役時代は自分の企業を経営していた人です。
引退後、それまで培った豊富な知見を活かしながら、地元(我孫子市)のまちづくりに積極的に関わっています。
私が長らく関わっていた山形市の出身であることもあって、親しくさせてもらっていますが、ビジョンと夢をしっかりと持った方です。
今日はまた新しい構想を聞かされ、協力を要請されました。
面と向かって頼まれると断れないのが私の性格ですので、またまた引きずり込まれそうです。
(私以上に)シニアな人たちからの要請は、お2人に限ったことではありません。
先週も、先々週も、別のCさん、Dさん、Eさんから相談を受けています。
近くのFさんも相談したいと言っていましたので、近々相談に来るでしょう。
実は、社会には仕事が山ほどあるのです。
時間を持て余したシニアの人たちは、そうやって「仕事」を見つけ出し、創りだしているのです。
それはお金に余裕のある人の道楽だと言われるかもしれません。
それに対価ももらえず、むしろ持ち出しの活動は仕事とはいえないだろうという人もいるかもしれません。
しかし、そうでしょうか。
お金はなくても生きていけるが、仕事はないと生きていけない。
そして誠実に仕事をしていたら、お金は後からついてくるものだ。
これが私の信念です。
残念ながら、確信を持って誰にでもお勧めできるまでには至っていませんが、私はこの20年、その信念のもとに何とか生かせてもらっています。
まさに、信ずるものは救われる、です。
シニアの方たちが、なぜお金目的ではなく、活動をするのか。
そこに大きな示唆があります。
仕事とお金の世界を分けて考えるべき時代が来ているような気がしてなりません。
ガンジーは、「すべての人の必要を満たすに足るものが世界には存在するが、すべての貪欲を満たすに足るものは存在しない」と言ったそうですが、私もそう思います。
本来、人の数だけ仕事はあるはずなのです。
たしかに、子育てなどでお金が無いとやっていけないライフステージはありますが、それこそ社会の仕組みで対応できる話ではないかと思います。
これに関してはいつかまた書くようにします。
ガンジーが指摘しているように、貪欲と浪費が欠乏につながっているのです。
2006年に公表されたデータによると、「OECDにおける相対性貧困率ランキング」は、日本はアメリカに次いで第2位だそうです。
どこかで私たちの意識を変えないと、この状況から抜け出せません。
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