■解散総選挙を求める国民運動はなぜ起きないのか
ついに定額給付金が決まったようです。
これに伴う経費が800億円といわれていますが、それは単に直接経費ですから、おそらくその数倍の経費がかかるばかりでなく、それに伴った必要な業務がおろそかになることを考えると(すでに国会の議論を空転させていますので、それだけでもかなりの損失が出ています)、経済的な面に限っても膨大な無駄使いといえるでしょう。
昨日、報道ステーションで、夕張の年金暮らしのお年寄りたちが1回だけの給付金はいらないからもっと困っている人に回すほうがいいと話しているのを聞いて、麻生さんやその取り巻きの人たちに、そうした市井のお年よりほどの見識があれば、日本もかなり変わっていくだろうなと思いました。
森政権以来、私欲だけの見識のない二世政治家たちが首相の座に居座り、民意を無視した政治を私物化しているのを止められない日本の政治体制は、北朝鮮と同じであることを改めて知らされました。
「お上国家」日本はまだ続いているようです。
それにしても、麻生政権の「さもしさ」と「おろかさ」には驚くばかりです。
今日、友人から電話があり、政治の話になりました。
なぜ日本では解散の世論が起きないのかと話したら、その人から、そう思うならあなたはなぜ呼びかけないのか、と言われてしまいました。
たしかにそうです。
おかしいと思ったら、ブログで遠吠えの批判をしているよりも、署名運動でも始めるべきでしょう。
それをしないのであれば、あまり大きな口はたたけません。
しかし、テレビに出られる人のなかに、そうした呼びかけをする人はなぜ出てこないのか。
それがとても不思議です。
みんな何らかの形で絡めといられているのでしょうか。
民主党がもし本気で政治を変えたいのであれば、
自民党との駆け引きに現を抜かすのではなく、国民に呼びかけて、首相官邸に大きなデモを仕掛けるでしょう。
そこまでいかなくとも、世論にもっと解散の大義を呼びかけるはずです。
民主党がそうしないのは、基本的に自民党と同質だからかもしれません。
政権は奪取(嫌な言葉ですが)したいが、政治は変えたくないのでしょうか。
国民主権とは一体何なのか。
理念が踏みにじられているのは、憲法9条だけでありません。
日本を壊しているのは、他ならぬ首相と政府、そして政治家なのです。
そしてそれを支えている私たちなのです。
気が重い話ですが、でも署名運動を始める気にはなれません。
なぜでしょうか。
「第三の道」で有名なアンソニー・ギデンツは、「解放の政治」から「生活政治」への転換してきているといいます。
生活政治は生活様式あるいは生き方を主なテーマにする政治です。
政治の意味が大きく変質しているのかもしれません。
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コメント
「解散総選挙を求める国民運動はなぜ起きないのか?」本当にそう思い、調べていてこのページを見つけました。そのような国民運動は違法なのでしょうか?
また、そのような運動で国が動く事があるのでしょうか?
・・・でも、「きっと駄目だ」と思っている国民一人一人(私もその一人)の意識が変わる様な出来事や何かの運動。
それを、起こすには何か行動しなくてはいけないと思います。
投稿: かっちゃん | 2009/02/06 22:17
かっちゃん
ありがとうございます。
違法ではないと思いますし、
またどんな大きな歴史的事件も、最初は誰かの小さな一歩から始まりますので、国が変わる可能性はゼロではないと思います。
明日の8日なのですが、
「麻生を倒せ!ないかくだとう」実行委員会による
ないかくだとうデモが行われます。
詳しくは次のサイトをご覧ください。
http://asou.taose.jp/article.php/20090129184637611
私は時間調整しているのですが、今回はたぶん無理そうです。
まだ可能性ゼロではないのですが。
もし参加できたら、このブログで報告したいとは思っています。
投稿: 佐藤修 | 2009/02/07 07:59