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2009/01/10

■早く来い来い高齢社会

今朝のテレビで、会社を定年退職された方が札幌で無料の英語学習塾をやっているのが放映されていました。
動きながら聴いていたので、正確ではないのですが、とてもいい活動だと思いました。
高齢社会とは、こうした活動がどんどん広がっていくということかもしれません。
高齢者ができることはたくさんあるはずですから。
こうした高齢者のボランティア活動が広がっていくと、企業の収益活動にも影響が出てくるかもしれません。
いや、それに類したことは既にこれまでにもありました。

たとえば、リサイクルに関して、ボランティアグループがリサイクルに取り組むために、リサイクル産業が育たないということがいわれた時期があります。
ボランティアグループの金銭感覚と企業の金銭感覚が違っていることが、その一因でした。
当時、ボランタリー経済という概念で、金銭優位な経済システムと別の枠組みを提案する動きもありました。

もう少し想像力を拡げてみましょう。
途上国の給料は安いので、生産基地を海外に移す企業が増えました。
女性労働者が増えたので労働需給関係が変化し、給料が相対的に低くなったということもありました。
こうした動きも、どこかで最初の話に繋がっています。
最近話題の派遣労働者の労働需給市場への影響も、そうした枠組みで考えることもできます。

ボランタリー経済の広がりが挫折したのは、やはり金銭の力の大きさだと思います。
ボランティア活動さえもが、金銭主義の企業経済に飲み込まれてしまったのです。
NPO関係者も、残念ながらその枠から自由ではありませんでした。
NPOセクターは、金銭市場社会のサブシステムとして、その一画をしっかりと担う存在になってしまったのです。

しかし、今朝のテレビを観て、やはり高齢社会は金銭社会を超えていくのではないかと言う気がしてきました。
むかし書いた「早く来い来い高齢社会」の拙文を思い出しました。

未来はそう暗くはないのです。

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