■小泉元首相の犯罪隠しと麻生首相の見識
政治時評はもうやめたい気分でいっぱいなのですが(評論に値するような話があまりないからです)、にっくき郵政民営化と小泉元首相が話題になっていますので、やはり一言書きたくなりました。
引退を声明していた小泉元首相が、また政治劇の舞台に戻ってきました。
昨日の新聞は、小泉元首相が麻生首相を批判したという記事で持ちきりでしたし、テレビもまた連日、それを話題にしています。
小泉元首相は、麻生首相が「郵政民営化に賛成ではなかった」とした発言などについて「怒るというよりも笑っちゃうぐらい、ただただあきれてしょうがない」と話し、それにつづけて、定額給付金事業を盛り込んだ第2次補正予算関連法案については、「3分の2条項を使ってでも成立させなきゃならないとは思わない」と述べています。
それについて記者から質問された麻生首相は、「叱咤激励としてしっかり受け止める。本当に殺す気で殴る親はいない。親心だ」と語ったそうです。
さて、この一連の動きをどう考えるか。
私には、犯罪を暴露されそうになった犯人が共犯者を脅迫しているように見えてしまいます。共犯者は恭順の意を表したようにも見えます。
表現があまり的確ではないかもしれませんが、小泉元首相は憲法に違反してイラクに派兵しましたし、そうしたことができるように防衛関係の法律をあらかじめいくつか制定しています。
見えないクーデターではないかと書いたことがありますが、今でもそう思っています。
さらに、経済面では郵政民営化という、国民の財産を一部の資本家とその取り巻きに売り払って私物化させる行為を行いました。
これはあくまでも私の主観ですが、私はそう思っていますので、小泉元首相は顔を見ただけで寒気が襲ってくるほど嫌いなのです。
ですから、郵政民営化という、国民に大きな損失を与えた行為の意味を、麻生首相に暴かれそうになったために、焦って恫喝したのが、発言の意図ではないかなどと妄想してしまうわけです。
そういう構図で考えると、麻生首相の最近の言動になにか親しみを感じてしまうわけです。
しかし、その小泉元首相はいまだに国民に人気があるようですし、マスコミにも人気があるようです。
恫喝にめげることなく、麻生首相には本音で語ってほしいものですが、政治の世界は私のような生活者が考えるほど単純ではないのでしょう。
今からでも遅くないから、麻生首相や鳩山総務相に、郵政民営化の犯罪性を可視化してほしいと期待してしまうのですが、それもかなわぬ夢なのでしょう。
国民は、自らがどんなに状況に置かれようと、お上は正しいと思うようになっているのかもしれません。
そして、それが悪いことだとは言い切れないところが悩ましいところです。
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