« ■ファノンの法則 | トップページ | ■「人の幸せは自分の幸せ」 »

2009/03/08

■節子への挽歌553:「21世紀は真心の時代」

節子
今日は群馬県の高崎市に行ってきました。
ぐんまNPO協議会で話をさせてもらったのです。
タイトルは「21世紀は真心の時代」です。
節子は覚えているでしょうが、1982年に書いた私の論文のタイトルです。
この論文が、私たちの生活が大きく変わっていく契機になりました。

1980年前後から日本の社会は大きく変質し始めたように思います。
とりわけ企業の文化は変わりだしました。
現在の社会の状況は、既にそのときに見え出していたように思います。
それを防ぐには「心をこめた対話」しかないというのが、この論文の趣旨でした。
今から読めば子供の作文でしかありませんが、私たちのその後の人生を変えたのです。

その考えを具現化するための、私の会社での取り組みは挫折しました。
その体験から、自分の生き方が問題なのだと気づかされました。
そして、節子と一緒に、心を大切にすることを目指して、生き方を変えたのです。
それからの節子と一緒の20年弱は、私にとっては幸せに満ちた時期でした。
2人で、湯島にオフィスを開き、たくさんの人がやって来てくれた時の興奮は、今でも覚えています。
節子も、とても張り切ってくれていました。
しかし、まさか、パートナーとしての節子との別れがこんなに早く来るとは思っていませんでした。

私の思いは、なかなか他の人にはわかってもらえませんでした。
理解できずともわかってくれたのは、いつも節子でした。
私自身でもうまく消化できないことまでも、節子は共感してくれました。
21世紀は真心の時代の主旨にも共感してくれました。
この論文は毎日新聞社の懸賞に入選したのですが、「真心の時代」などと何を宗教くさいことを言っているのか、と友人知人からは言われました。
昨今では「心の時代」は流行り言葉ですらありますが、1980年代初めには人気のない言葉だったのです。
しかし、節子は共感してくれました。
それが私の行動をいつも支えてくれました。

講演を終えた帰りの新幹線でそんなことを思い出しながら、この挽歌を書きました。
改めて節子には感謝しています。
いつも私を支えてくれる存在でした。

|

« ■ファノンの法則 | トップページ | ■「人の幸せは自分の幸せ」 »

妻への挽歌03」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ■節子への挽歌553:「21世紀は真心の時代」:

« ■ファノンの法則 | トップページ | ■「人の幸せは自分の幸せ」 »