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2009/03/13

■節子への挽歌558:幸福を呼び寄せる胡蝶蘭

福山さんが、奥様が花になって戻ってくると書いてありましたから、と言って、胡蝶蘭を届けてくれました。

胡蝶蘭の花言葉は「幸福が飛んでくる」なのだそうです。
私のまわりは本当に良い人ばかりで、これ以上の幸福は望みうべきもありませんが、幸福はいくらあっても不都合はありません。
宮沢賢治は「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」といいましたが、人の幸福と自分の幸福は別々のものではありません。
ですから幸福は大歓迎です。

節子は福山さんに会ったことはありません。
福山さんとのつながりは、東尋坊の茂さんつながりなのです。
まさか私自身が茂さんの活動に巻き込まれるとは思ってもいなかったのですが、節子と一緒に東尋坊に行ったのがたぶん契機になって、茂さんとのつながりがいろいろと多層的に生まれてきたのです。
その関係で、福山さんにもお願いして、新しいプロジェクトに取り組みだしました。
節子がいたら、事務的なバックアップをしてくれたでしょう。
節子は、いつかそういうことをしたいと思っていましたから。
コムケア活動を始めた時に、節子と一緒にいろいろなことができるだろうなと思っていましたが、残念ながらそれは実現できませんでした。
しかし、どこかで節子なら賛成するだろうなというプロジェクトを無意識のまま選んでコミットしだしているような気がします。

奥さんだと思って、愛でてくださいと福山さんは言ってくださったのですが、湯島には定期的に来ていないのでせっかくの胡蝶蘭が枯れてしまわないか心配なので、福山さんにお断りして、少ししたら自宅に持っていくことにしました。
湯島はマンションの一室なので、換気も悪く、生花はなかなか持続させられないのです。
花にも声をかける習慣は、私にもあるのですが、1週間も湯島に行かないこともあるので、花も孤独になってしまうのでしょう。
節子が通っていた頃は、室内もベランダも花が元気でしたが、いまはほとんどなくなってしまいました。
玄関の花も、いまは生花ではなく、造花です。
でも、この1週間は胡蝶蘭がいます。
もしよかったら、湯島に遊びに来てください。


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