■節子への挽歌595:節子が出した2枚のハガキ
節子
岡山の友澤さんから、節子が2005年と2006年に出したハガキが送られてきました。
書類を整理していたら、出てきたのだそうです。
いずれも闘病中の手紙です。
闘病中の節子の生き方が目に浮かびます。
2004年5月の手紙には、こう書いています。
次の検査は6月です。翌年の5月は、検査が増えてきたこと、そしてその結果があまり良くないという内容で、いま読み直すと1年前とは違い、その先を少し予感させるような内容です。
それまでの3か月は「行動の月」と決め、帰省や小旅行など多忙で充実した日々を過ごすことができました。先日は夫と初めての上高地へ行き、清らかな水と空気、残雪の穂高に感動できたことがとても嬉しく思います。
5月23日はミニコンサートで「万葉集」を歌います。
また皆さんとお会いできる事を祈っています。
でも節子はせいいっぱい元気に書いています。
2枚とも、節子らしく切手は花の切手です。
2枚のハガキを見ていると、節子の健気さとやさしさが伝わってきます。
上高地には節子とは2回行きましたが、宿泊したことはありませんでした。
3回目は宿泊の予定で、節子は宿泊するホテルも決めていました。
でも実現しませんでした。
私ももう訪れることはないでしょう。
久しぶりに節子のことを思い出して涙が出ました。
いつになっても悲しさは同じです。
節子も彼岸で涙しているでしょうか。
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