■節子への挽歌582:幻の花ブログ
幻のブログ「私の花日記」というのがありました。
節子が書き込むはずだったブログです。
枠組みができて、たしか2回ほど試験的に書きましたが、その直後に節子の再発が判明してしまいました。
そのためブログは実現しませんでした。
その材料のために、わが家の花の写真はかなり撮っていましたが、使われることはありませんでした。
わが家の庭にたくさんの「白雪姫」が咲いているのを娘から教えてもらいました。
節子の好きな花のひとつでした。
クレマチスの一種のようです。
我孫子駅南口前の花壇の片隅に、花かご会のみなさんに頼んで植えていただいた花です。
その花も咲いているかもしれません。
わが家の庭には、節子の思い出を背負った花がいろいろとあります。
花好きな節子は、そのひとつひとつに思い出がありました。
これは○○さんからわけてもらったもの、
これはどこそこで記念に買ってきたもの、
これは散歩中に見つけて、枝をもらってきて挿し木したもの、
これはあの時、実生の芽を見つけてもらってきてしまったもの、
などなど、です。
節子の心の中には、すべての花の思い出がつまっていました。
残念ながら節子がいなくなったいまは、その「いわく」がわからなくなってしまったものもあります。
しかし、私にはすべてが節子につながるものです。
花を見ていると、そこに節子がいるような気がします、と書きたいのですが、
いくら花を見ていても節子の姿が見えてきません。
欲張りすぎているのかもしれません。
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