« ■節子への挽歌603:床屋の井戸 | トップページ | ■節子への挽歌604:「愛する人」と「愛」 »

2009/04/27

■「自殺のない社会づくりネットワーク」設立準備会がスタートしました

このブログでもご紹介した、「自殺ストップ!自殺多発現場からの緊急集会」が4月25日に開催されました。
予想以上に参加者が増えましたが、さまざまな人が参加してくれたおかげで、とてもいい集まりになりました。
その報告は、私のホームページにも掲載しました。
そこにも書いたのですが、自分の居場所から本音で話せてよかったと言ってくれた参加者が何人かいました。
私たちが取り組んでいるコムケアの集まりは、取り組んでいるテーマが違ったり、立場や職場が違ったりする人たちが、同じ目線で、お互いにケアマインド(共感)をもちながら自由に話し合えることを大切にしています。
それぞれの異質性を尊重しながら、少し無駄な時間も我慢しながら、気楽に本音で、楽しく話しえる場は基調です。
そうした場所が、いま一番求められているような気がします。

コムケアの集まりに参加してくれた人が、ここでは安心して何でも話せるからうれしいといってくれたことがあります。
逆に言えば、そういう場が少なくなっているわけです。
そういえば、昨日はあるNPOネットワークの集まりに呼ばれて参加させてもらいましたが、いささか私の発言が過激すぎたせいか、終わった後、いつもは声をかけてくれる人が何人か声もかけてもらえませんでした。
また友人を何人か失いました。
もっともその反面、新しい人とのうれしい出会いもありましたから、世界は広がりましたが。

緊急集会の後、希望者16人で居酒屋で懇親会をやりました。
実に面白かったです。
元やくざの人や元刑事の人、幽体離脱までしてしまった重篤のうつ患者、看護師やNPO支援プログラムのオフィサー、伴侶を亡くして夢を失った人(私です)やライフワークが見つかって夢をふくらませている若者、就職したてで疲れている人や疲れて休職しだした人、まあ実に多様な人たちが、年齢や立場を超えて、話を弾ませていたのです。

こうした場がもっともっと広がっていけば、社会はきっと暮らしやすくなるでしょうね。
集会でも話させてもらったのですが、「自殺」というとなにか特殊な問題と考えてしまいがちですが、自殺を引き起こすのは、私たちの生き方であり、それが支えている社会のあり方なのです。
自殺問題だけを見ていては、自殺はなくなるはずもありません。
これは、なにも自殺問題に限りません。
すべての問題は、私たち一人ひとりの生き方に繋がっているのです。
私は、そうした考えで、「大きな福祉」の理念の基に、コムケア活動に取り組みだしたのですが、今回のネットワークも結局は、そのコムケア活動と同じことなのです。
人は何をやっても、所詮は一つのことしかできないものなのです。

今回呼びかけた「自殺のない社会づくりネットワーク」は、自殺問題にあまりこだわることなく、私たちの生き方につながる問題として、誰にも開かれたネットワークをめざそうと思います。
誰でも歓迎です。
ホームページに設立準備会へのお誘いがありますので、もしなにかやりたいということがあればご参加ください。
特にすぐにでも参加してほしいのは、ホームページを作成してくれる人です。
お金は手に入りませんが、それとは違う何かあたたかなものが手に入るかもしれません。
どなたかホームページを作ってくれる人はいないでしょうか。
また、お金の使い方がわからないで困っている方がいたら、使うお手伝いはできるかもしれません。

いずれにしろ、秋には、このネットワークを正式に発足させる計画です。
そして、60年後には、だれもが気持ちよく暮らせる社会を実現したいと思っています。
その頃はきっと、私にとっては、来世あたりでしょうから、楽しみです。

|

« ■節子への挽歌603:床屋の井戸 | トップページ | ■節子への挽歌604:「愛する人」と「愛」 »

NPO時評」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ■「自殺のない社会づくりネットワーク」設立準備会がスタートしました:

« ■節子への挽歌603:床屋の井戸 | トップページ | ■節子への挽歌604:「愛する人」と「愛」 »