■無残な軽井沢
昨日から軽井沢に行っていたのですが、タクシーの運転手さんと話していたら、最近は相変わらず客が増えないとこぼしていました。
そして、彼が言うには、なにしろ最近の軽井沢にはアウトレットしかないですし。
少し耳を疑いました。
軽井沢の駅近くに大きなアウトレットができてから、もう何年になるでしょうか。
その話を聞いた時、なんでまたアウトレットなどを軽井沢につくるのか、と私はあきれてしまったことを思い出します。
でもまあ、それはそれなりの成功をしたように聞いていますが、「今、お客さんを呼びよせるものはアウトレットしかない」という話には驚きました。
軽井沢の観光行政は完全に間違っていることがはっきりわかります。
これではすたれるはずでしょう。
自分たちの魅力を自分たちで育てずに、外部資本の流行頼みのアウトレットに身を任せるなどと言う愚行は、もうとっくの昔に終わったはずなのですが、まだそれが「観光」などという馬鹿げた発想をしている人がいるわけです。
せめて、そのアウトレットを活かした「軽井沢の物語」を育てていかねばいけません。
数年前に千葉の御宿の観光に少し関わったことがありますが、そこで驚いたのは観光開発支援を業とする人たちの発想です。
そしてそれに依存しようとする行政の姿勢です。
せっかくの地域資源を活かすこともなく、浪費している事例があまりに多すぎるような気がしてなりません。
タクシーの運転手さんのぼやきは、もう一つありました。
最近のETC全国1000円制度で、土日の軽井沢は自家用車で埋まってしまうのだそうです。
地元の人に迷惑をかけるような施策は本末転倒しています。
浅知恵の麻生政権の得意技ですが、それに対抗しない地元も地元です。
対抗策はいくらでもあります。
それを考えようとしない地元の行政や観光業者、あるいは住民たちは麻生政権と同じレベルなのかもしれません。
国民は自分のレベルにあった政権しかつくれないという話は本当のようです。
私のレベルもまあ、麻生さん並だと思うと何だか恥ずかしくなりますが、もしかしたら麻生さんにうまくやられているのですから、それ以下なのかもしれません。
若い頃にもう少し勉強しておけばよかったです。
そうすればきっと今頃左団扇の生活ができたでしょう。
なにしろ麻生さん並の人たちが創っている社会ですから、いかようにも騙せそうな気がします。
いや、すでに私は騙されているのかもしれませんね。
自分のことは、なかなか見えないものです。
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