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2009/06/12

■遊ぶ人が働く人を邪魔する時代

福島でタクシーに乗りました。
その運転手さんから聞いたのですが、タクシー運転手の収入はこの半年で3割前後減ったそうです。
この数年、収入は減り続けているそうですが、いまでは手取り月額が10万円に達するのが難しいようです。
それで運転手はお金の困っていない人か年金をもらっている高齢者でないとやっていけないというのです。

日本全国不景気なので、まあそれは仕方がないとしても、許せないのは高速道路の1000円制度だというのです。
なんで遊びに行く人だけが1000円で、仕事で高速道路を利用する人は高い料金を取られるのか。
反対ではないか。
おかげで飯坂温泉には観光バスが来なくなり、二本松の老舗温泉宿も倒産したし、と怒っていました。

そういえば、先月軽井沢でも同じような話をタクシーの運転手さんから聞きました。
高速道路が1000円になったおかげで、マイカーでの観光客が激増し、休日は仕事にならないと怒っていました。

いずれも、働く人よりも遊ぶ人のほうが優遇されることへの怒りです。
その怒りはよくわかりますが、それが消費主導の経済の本質なのです。
このブログで繰り返し書いてきたように、市場を創ること、つまり顧客の創造こそが経済の原動力になっているのです。
そのことが私自身は全く納得できないわけですが、ほとんどの人は納得してきたはずです。
福島の運転手さんには、自民党を応援してきたあなたたちが、そういう社会をつくってきたんじゃないのと言ってしまいました。
ちなみにまた、各地で建設業者が少しずつ仕事を増やしているようです。
昨日の運転手も、政治家につながっている土建業は最近元気になってきたようだと言っていました。

こうした経済文化は社会を壊す危険性を秘めています。
先進国の中でいまや最も働く意欲が低いのが日本だという調査結果もありますが、遊ぶ意欲を煽られてきた結果かもしれません。

遊ぶ面白さと働く面白さと比べたら、どちらが面白いでしょうか。
あるいは持続し発展していくでしょうか。
いうまでもなく、働く面白さだと思います。
しかし、働く面白さが奪われてしまい、遊ぶ面白さを強制されてきているのが昨今の日本かもしれません。
働くことも遊ぶことも、ともに強制されているような気がします。
まもなく、遊ぶことの面白さも失われていくでしょう。
それは、生きることの面白さや感動を失うことなのかもしれません。

地方に行って、タクシーに乗ると、いろんなことを感じます。
社会は相変わらず壊れ続けているようです。

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