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2009/06/11

■日本の温室効果ガス排出量の中期目標が発表されました

昨日、麻生首相は、2020年までに日本の温室効果ガスの排出量を「2005年比で15%減」とする中期目標を発表しました。
その実現のための具体的な方策についても触れています。
それを批判するつもりはありませんが、こういう話にはいつもどうも違和感があります。

基準年を変えることで、削減数値を大きく見せるといった方策は、権力維持のために働いてきた統計学者たちの常套手段ですから、それについても批判するつもりはないですが、こうした方策はあまりにも見えすぎるので、社会に与える影響の大きさは心配です。
しかし、それに関しても今回は目をつぶります。

問題は削減のための方策です。
クールビズに関してコメントしたように、エコビジネスはどう考えても環境負荷を高めます。
これに関しては、昔、「脱構築する企業経営」でも書きました。
よほどお暇な方は、その連載記事の「消費機関としての企業」の章をお読みください。
私のホームページに掲載されています。
太陽エネルギーの活用は悪いことではないでしょうし、そうした分野で世界に役立つ技術を開発することもいいでしょう。
しかし、相変わらずその根底にあるのは、産業の発展のような気がします。
そのことが、いま問われているのではないかと思います。

持続可能な発展という概念が出された時に、持続可能性と発展とは矛盾するという議論がありました。
あるいは、中国やインドの国民が、いまの日本人のような生活をしだしたら、地球環境は危機に陥るというような議論もありました。
そうした議論に示されるように、ことの本質は「産業の活動量」のような気がします。

日本の産業量を2割削減すれば、つまりいわゆるGDPを2割削減すれば、コミュニティの中期目標は実現できるでしょう。
2割削減すれば、いまでさえ大変な産業界は壊滅的な打撃を受けるだろうといわれそうですが、地球環境が壊滅的な打撃を受けている時に、何を馬鹿なことを言っているのだと私には思えます。
もちろんすぐに2割削減するということではありません。
そういう発想で、取り組まなければ、実質的な環境問題にはつながらないのではないかと言うことです。
30年かけて、日本の経済のパラダイムを変えていけば、問題はそうは起きないはずです。

幸いに、日本は少子化時代を迎えました。
世界の経済状況も、間違いなく、そうした経済のパラダイム転換に向けて追い風です。
陳腐な発想ではなく、長期のビジョンで、経済を変えていくチャンスかもしれません。
しかし、複雑に絡み合ってしまった今の経済のパラダイムを変えることなど簡単にはできません。
だとしたら、まずは私自身ができることからやるのが現実的です。

産業への依存度を低め、GDP発想の経済に寄与しないような生き方に向けての努力をしていくようにしたいと思っています。
もちろんあまり無理をしない程度に、です。

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