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2009/06/04

■薬事法改正に思うこと

薬事法が改正され。大衆薬市場も新たな競争段階に入ったようです。通信販売での購入が難しくなる一方、薬剤師の代わりに新資格「登録販売者」を置けば、店頭販売で大半の商品を扱えるようになりました。
早速、大手スーパーでもドラッグストアでも値引き競争が始まり、イトーヨーカ堂では大衆薬売上高が前年に比べ3割増えたという報道もあります。
なんでも反対と言うわけではないのですが、薬も値引き競争でどんどん安くなり、売り上げが伸びるというのがどうも気になります。

食材もそうですが、安ければいいというわけではありません。
ものには適正な価格があり、需要にも適正な量があります。
日本の経営者が好きな経営学者ドラッカーは、顧客創造こそ経営だという主張で評価を得ましたが、私からみれば、全くの間違いです。
まあ、しかしそんな意見はだれも耳を貸さないでしょうから、繰り返すのはやめます。
今回は「登録販売者」なるものへの違和感を書きます。

これも前に書いたような気がしますが、どうしてみんな「資格」を作りたがるのでしょうか。
資格があれば、安心できるのでしょうか。
「資格」のある人にだけ、権限を与えるという発想は、私には違和感があります。

話は違いますが、介護保険制度ができてから介護の現場はどうなったでしょうか。
資格がなければ介護さえできない社会って、おかしいと思いませんか。
「資格」を設定して、その資格のある人に生活のある部分を一任してしまう。
結局、生活力も生活の知恵もない、生きる力のない存在を増やしていくことにならないでしょうか。

「資格」ができることで、それまでは無償だった行為が有償になることも忘れてはなりません。
新たな市場ができますから、GDPには貢献しますし、お金儲けしたい人には歓迎されるでしょう。
でも、それによって生まれる膨大な無駄のことも忘れてはなりません。
貨幣経済量と実物経済量は、決して比例はしていません。

薬事法改正は、誰のためのものなのでしょうか。
なにか発想の起点が違っているような気がしてなりません。

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