■二大政党制は20世紀政治モデルです
解散が決まり、またまた「政治の季節」になりました。
政治家や政治評論家がテレビで盛んに発言していますが、私にはどうも基本的な間違いがあるように思えてなりません。
まずは、二大政党制ですが、みんな「やっと定着してきた」ので、それを枠組みにして考えていきたという姿勢です。
以前も書きましたが、二大政党制度は20世紀の政治モデルです。
それを後生大事に考えている政治家は、私は全く信頼できません。
政治学者がそう考えるのは、彼らが御用学者だから仕方ありません。
しかし、時に在野の人までそういう発言をするのでやりきれない気持ちです。
少しは、歴史を学べといいたいです。
まあ、私がさほど学んでいるわけではありませんので、私が間違っている可能性もないわけではありません。
しかし、アタリやネグリの著書を2冊でも読んだ人なら、二大政党制が内在させている、「支配の論理」「対立の論理」「不寛容の論理」「多数決暴力の原理」などに気づくはずです。
アシュビーの最小多様度の法則を持ち出すまでもなく、二大政党制は多様性を縮減し、効率性を増強します。
今回の都議選で、その弊害は見えてきたはずですが、それを弊害ではなく、効用と考えるのが、御用学者や権力志向者の発想です。
もちろん小選挙区制などは近代の申し子ですから、論外です。
政治学者や多くの知識人は、その導入に賛成しましたし、彼らは近代に寄生しているが故に、その呪縛から抜け出られないのでしょう。
それは、最近のマスコミで活躍しているオピニオンリーダーにも共通している、惨めさです。
生物多様性の大切さはかなり浸透してきましたが、なぜそれが人間社会にも当てはまるとみんな思わないのでしょうか。
その延長で言えば、昨今のマニフェスト論議も、極めておかしな話だと私は思っています。
これはまた日を改めて書きます。
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