■節子への挽歌696:オフィスとサロンの復活
節子
思い切って湯島のオフィスを片付けだしました。
とりあえず電話を開通させたのですが、そこでストップしていました。
今日、何となく湯島で空の雲の流れを見ていたら、節子だったらきっともう動き出しているだろうなと突然思いました。
今日の雲の動きは、穏やかに、しかし速いのです。
それで複写機の修理を頼むことにしました。
メンテナンス会社の人が来て、複写機を持ち帰りました。
持ち帰った後のがらんとした様子を見ていたら、無性にさびしくなりました。
そういえば、こうしたがらんとした部屋を2人で掃除をして荷物を運び込んだのです。
急に掃除をする気が出てきました。
書類を整理しだしました、
山のような書類を捨てることにしました。
しかし一人でやっていると疲れます。
案の定、途中でダウンしました。
節子がいないと何をやっても続きません。
でもオフィスを復活させる気力が出てきました。
実は今日は「支えあいサロン」をやる予定です。
毎月やっているサロンの一つですが、久しぶりに節子の知っている、昔のオープンサロンの常連が何人か来ます。
昨日までは10人弱の申し込みでしたが、今日になって4人も申し込みがありました。
久しぶりに賑やかなサロンになりそうです。
節子がいたら花を活けてくれ、軽食を用意してくれるのでしょうが、花もなく、軽食も近くのコンビニで買ってきたものです。
節子は、サロンの時には上野から汗をかきながらいろんなものを買ってきてくれました。
そういえば、あの頃は会費もありませんでした。
初めてやってきた人が会費もなくてビールが飲み放題と言うのはおかしいといいました。
私たちはやはりどこかで常識を欠いていたのです。
しかし、提供できる人が提供するのは、理に適った行為です。
最近は貧しくなったので、500円、会費をもらうことにしました。
そのくせ、ビールはなくて、お茶とコーヒーです。
またあの人が来たらおかしいというでしょうか。
私のルールは、払える人が500円置いていくというルールなのですが、これもおかしいという人がいました。
節子と私の常識は、どうも世間の常識から少し外れていたのかもしれません。
一人になると、何だか自分が間違っているような不安に襲われます。
困ったものです。
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