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2009/08/30

■節子への挽歌728:会社創立20周年

8月30日。私と節子には、とても思い出のある日です。
といっても、結婚記念日ではありません。
2人で始めた「株式会社コンセプトワークショップ」の創立日なのです。
今年はその21周年目です。
「コンセプトワークショップ」はこのブログのタイトルのCWSのことです。

25年間務めていた会社を辞めて、専業主婦だった節子と一緒に会社を創りました
会社といっても、仕事をするわけでもなく、単なる活動拠点としての位置づけで、どういう会社にするかを試行するためのものでした。
オフィスを開いたのは、会社設立の2か月前ですが、オフィスを開くと案内を出したら、最初の1週間に100人を超す人たちが来てくれました。
それが、その後の私たちの生き方を決めてしまったように思います。
仕事もせずに、人と会い続けているうちに、人に会うのが仕事になってしまったのです。
おかしな会社です。
それでまあともかく会社をつくってしまったわけです。
私は楽しかったのですが、専業主婦だった節子には戸惑いばかりだったと思います。
ところが、そのおかしな会社が21年も持続しているのです。
これは節子のおかげだと思っています。

一時、節子はもう行きたくないと言い出しました。
それはそうでしょう。
いろんな人が次から次へと来て、それに付き合っていたら身が持たないからです。
でも節子は、結局は私のわがままに付き合ってくれました。
節子が「人を見る目」を育てたのは、たぶんそれが大きな一因です。
節子の人間観は確かなものになり、私にいろいろとアドバイスしてくれました。

節子がいなくなってから、オフィスを閉じようかとも思いましたが、
そこには節子と一緒に過ごした20年間の思い出が充満しています。
持続することにしました。
いまも、湯島のオフィスには節子の温もりが残っています。
会社はこの数年ほとんど売り上げはありませんが、存在価値はあるような気がします。
最近またいろんな人が来るようになりましたし、私の応援のために部屋を使って利用料を払ってくれる人まで出てきました。
お金をもらう仕事も久しぶりに再開しようかという気になりだしました。
節子と一緒に活動してきたコンセプトワークショップ(CWS)は私が動ける間は続けようかと思っています。

ちなみに、そのオフィスにドアには次の言葉が書かれています。
Pax intrantibus. Salus exeuntibus
「歩み入る人にやすらぎを、去りゆく人に幸せを」という、ドイツ ローテンブルク城の壁に書かれている有名な言葉です。
節子は幸せを得ているでしょうか。

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