■節子への挽歌715:彼岸に乗って帰る牛を食べてしまいました
節子
お盆が終わったらすっかりと秋になってしまいました。
今年はセミが鳴きだすのが例年に比べるととても遅かったのですが、このところ急ににぎやかになり、夏ゼミと秋ゼミが一緒に鳴いています。
ところで、昨日、送り火をたいて節子を送り出しましたが、とんでもないことをしてしまいました。
もしかしたら節子はまだ彼岸に届いていないかもしれません。
とんでもないこととは、節子が乗って帰るための「牛」を食べてしまったのです。
食べた後に気づいてのですが。
こういうことです。
精霊棚にはキュウリの馬とナスの牛を供えます。
急いでやってこられるように来る時は馬ですが、帰りはゆっくりと戻ってもらうようにナスで作った牛が用意される訳です。
今年は、わらでつくった馬と牛を用意し、それと一緒に野菜かごにキュウリとナスも供えていました。
わが家の節約家の娘たちは、少ししわの入ったナスを私のために「浅漬け」にして、ちょっと遅目の私の夕食に出してくれたのです。
送り火が遅くなったので、送り火をたく前にどうもナスは浅漬けにされたようです。
節子伝来の「ものを無駄にしない」文化なので節子も許してくれるでしょう。
しかし、そのおかげで節子は歩いて帰ったのかもしれません。
まあ健康のために歩くことはいいことです。
もっとも精霊棚には、もう一つナスがありました。
節子の友人の滋賀の勝っちゃんからの絵手紙です。
お盆に合わせるように絵手紙を送ってくれました。
見事にナスが描かれていますので、このナスで戻ってくれたかもしれません。
まあそういうことにしましょう。
勝っちゃん、ありがとうございました。
(福岡さん(勝ちゃん)の絵手紙を転載させてもらいました)
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