■靖国をどう考えるか
靖国参拝に対する言動で、その人の発想の視点や方向が見えてきます。
人の考えはさまざまですから、終戦の日に靖国を参拝するかどうかは、他者がとやかく言うべきではないでしょうが、その人の生き方や価値観、あるいは国家間や人間観は明確に出てきます。
国家防衛とか人権に関する百の原論よりも、それは明らかです。
私は、このブログでも何回か書いていますが、国家による英霊思想には共感できませんから、政府の要職にある立場での靖国参拝には違和感があります。
現閣僚では、消費者庁担当の野田大臣だけが靖国を参拝しましたが、消費者庁の理念を素直に反映しているような気がしてしまいました。
選挙があるせいか、今年はあまり話題にはなりませんが、靖国をどう考えるかは、もっとしっかりと議論すべきテーマではないかと思います。
選挙に向けてのマニフェストが賑やかですが、私にはマニフェストの細かな項目を読むよりも、靖国をどう位置づけているかが重要なような気がします。
おそらくそこからそれぞれのテーマに対する政策方針が読み取れるからです。
ただし、いまの政党は靖国との関係でまとまっているわけではありません。
いずれの党にも、靖国参拝賛成派と反対派がいるはずです。
つまり政党を束ねる理念や基準は、そこにはありません。
私は、そこにこそ大きな問題があると思っています。
政界再編成とは、理念体系の見直しでなければいけません。
そうした意味での再編成は、もう少し先になるのかもしれません。
いや、そういう政治は終わってしまったのかもしれなません。
マルチチュードの政治が、それに変わっていくのかもしれません。
そんな予兆も、わずかばかり感じます。
英霊という言葉を鳩山邦夫議員は明言していましたが、その意味を知っているのでしょうか。
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