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2009/08/03

■日本の司法制度は坂道を転げ落ちていくのでしょうか

今日から裁判員裁判が始まりました。
日本の裁判制度が魂を売った日になるだろうと思いますが、本当にこんな制度が実行されるとは驚きです。
この制度は数年で終わるだろうと法曹界の友人が話していましたが、そうはならないでしょう。
裁判制度の方向は、建前とは反対に国民不在の方向へ振り子を振ったのですから。

私がなぜそう思うかは極めて簡単です。
これまでの行政の得意芸だった「住民参加」思想と同じからです。
住民参加もアリバイ工作だったように、この制度も明らかにアリバイ工作です。

裁判員制度が適用されるのは、第一審の地方裁判所での裁判です。
多くの刑事事件は上告されます。
上告審では裁判員制度は採用されません。
つまり第一審でどんな判決が出ようがいかようにも変えられます。
つまり裁判員制度はアリバイ工作の制度でしかないのです。

もし本当に国民の参画を目指すのであれば、最終審に国民を参加させなければ意味がありません。
専門家による判決が、国民常識から見ておかしいかどうかを、「常識を持った生活者」の多様な目で吟味するのであれば、それなりの意味があるでしょう。
この一事をもってしても、裁判員制度の無意味さがわかるはずです。

今日のテレビの報道を見ていると、相変わらず瑣末な手続き論ばかり報道されています。
唯一つ、裁判員の最終決定するくじ引きが、当事者の前ではないところで行われたということが、私には印象に残りました。
それが事実であれば、実に象徴的な話です。
日本の司法改革の本質とベクトルが垣間見えます。

「最初に無実の者を死刑にしたとき運命は決した」の記事を思い出しました。
日本の司法制度は坂道を転げ落ちていくのでしょうか。
それとも、郵政民営化のように、5年後にはまともな議論が始まるのでしょうか。

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