■報道の偏りへの自衛、たとえば八ッ場ダム問題
民主党政権発足以来、再びテレビ報道を見るようになったのですが、やはりどうも違和感があります。
政権は変わってもマスコミは変わっておらず、まだ旧来の延長で発想しています。
情報の出所もおそらく同じなのでしょう。
たとえば、八ッ場あしたの会という組織があります。
私の知人も何人か関わっていますが、2006年から活動を続けています。
もし八ッ場ダムの中止に疑問をお持ちの方がいたら、ぜひその会のサイトを読んでください。
「八ッ場ダムについて流されている情報の誤りについて」が、この連休前に掲載されました。
そこでは、次の6つのことがしっかりと説明されています。
○八ッ場ダムを中止した方が高くつくという話の誤り
○八ッ場ダムはすでに7割もできているという話の誤りについて
○八ッ場ダムの暫定水利権がダム中止に伴って失われるという話の誤り
○大渇水到来のために八ッ場ダムが必要だという話の誤り
○八ッ場ダムは利根川の治水対策として重要という話の誤り
○ダム予定地の生活再建と地域の再生について
ここで書かれていることがすべて正しいとは言いませんが、最近のマスコミの報道の偏りはいかにもと言う気がします。
ともかく建設が中止になったら大変だという方向での映像が繰り返し放映されるのは世論の誘導と言われても仕方がありません。
テレビでは、メッセージよりも「絵になる」ものが優先されるのかもしれません。
これはほんの一例です。
たとえば、鳩山首相や民主党に関して、私たちのイメージはどうだったでしょうか。
政権党になり、首相になってからの報道で、イメージはかなり変わったはずです。
つまり、私たちが持っているさまざまな評価は、そのほとんどがマスコミによってつくりだされているのです。
言い換えれば、私たちは「ほんとうは何も知らない」のです。
周りの人の評論を聞いていると、ほとんどがマスコミや有名人の言葉をなぞっているだけです。
自分の考えなどなく、誰かの言葉をなぞっているうちに、それが自分の言葉になってしまっているのです。
もうひとつ、たとえばですが、予算策定に関して、管さんと藤井さんとにそんなにずれがあるでしょうか。
私には全くと言っていいほど感じません。
企業のスタッフを経験した人なら、違和感は全くないはずです。
新政権に対して「悪意」をもっている人が、無理やりつくりだしているように思います。
そろそろ私たちは気づくべきです。
外から届く情報には、すべて発信者の意図があることを。
もちろん、この時評もまさにそのものなのですが。
情報に振り回されないためには、自分の視座と複数からの情報が大切です。
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