■見えてくるものをしっかりと見て、考えましょう
■見えてくるものをしっかりと見て、考えましょう(2009年9月13日)
政権が交代することで、これまで見えてこなかったことがいろいろと見えてきました。
そこには驚くようなことも含まれています。
政権交代によってこれからできなくなってしまうことを「駆け込み」でやってしまおうという動きもいろいろと報道されていますが、そこからもこれまで見えていなかったことが見えてきます。
もっとも「見えるか見えないか」は、その人の価値観にもよります。
私が見ていることも、すべての人が見ているわけではありませんし、見えるはずなのに私には見えていないこともたくさんなるでしょう。
しかしこういう時ですから、できるだけ先入観を捨てて、見えてくるものを素直に見ていくことが大切です。
また、問題の渦中にいる人にとっては、あまりに日常的なことなので見えているのに「意識」していないこともたくさんなるでしょう。
新聞やテレビで問題になることにより、問題が意識化されることも少なくないでしょう。
企業不祥事や行政不祥事の多くは、そうではなかったかと思います。
自分が「渦中」にいる問題については、一度、「常識」を捨ててみることも大切です。
たとえば、数日前の朝日新聞にこんな記事がありました。
厚生労働省所管の独立行政法人「高齢・障害者雇用支援機構」が、同省OBの天下り先の公益法人「雇用開発協会」に対し、天下りOBらの年収額を決め、事業の委託費から支払うよう指示していたことがわかった。朝日新聞が入手した同機構の作成文書などで判明した。
この記事はトップ記事でした。
ということは、マスコミにとっては「大発見」だったわけです。
しかし、ここで書かれていることは関係者にとっては日常業務だったわけです。
だれも「おかしい」などとは思わなかったでしょう。
いえ、いまでもおそらくおかしいとは思っていないでしょう。
天下りがこれほど大きな問題になっていても、誰も何とも思わなかったわけです。
これは決して他人事ではなく、おそらくほとんどの人が、自らが渦中にいることに関しては、そう大きくは違わないようなことをやっているように思います。
次々と見えてくるものを、素直に見ていくことが、とても大切なような気がします。
多くの国民が選んだ民主党政権を、せめて半年は肯定的に見ていきたいと思います。
民主党や民主党政権は、まだまだ批判の対象となるほどの位置にはたどりついていないような気がします。
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