■節子への挽歌783:「自殺のない社会づくりネットワーク・ささえあい」がスタートします
節子
久しぶりにちょっと大きなイベントを開催します。
「自殺多発現場での活動者サミット」です。
ちょっとタイトルが刺激的ですが、これにはいろいろな経緯があります。
すべては、節子と一緒に行った東尋坊で、茂さんに再開したことから始まりました。
あの時に、茂さんや川越さんに合わなければ、このプロジェクトに取り組む気にはならなかったでしょう。
あれは、節子との最後の旅行でした。
こんなことを書くと節子が「自殺」したように思われそうですが、全くその反対です。
私たちは、東尋坊の美しさに、生きる元気をもらったのです。
そして、自動車を降りたら、なぜかそこに偶然のようにいた茂さんと川越さん。
茂さんは私のことを覚えていました。
そこで食べたおろし餅のおいしさは、今でも覚えています。
胃を摘出して、あまり食べることができなかった節子も、おいしいといっていました。
しかし、残念ながら、東尋坊の旅行から帰ってきた後、節子の病状は一変したのです。
昨年、その茂さんからメールが来ました。
そこに茂さんの「夢」が書かれていました。
それを読んだら、急に茂さんの夢に加担したくなりました。
その時に思い浮かんだのが、東尋坊の断崖から海をのぞいていた節子の笑顔でした。
節子は、私よりも軽やかに岩場を歩いていました。
それが今でも忘れられません。
節子がいたら、きっと応援しなさいよ、と言ったでしょう。
生きようとがんばっていた節子は、茂さんの活動にとても共感していました。
それを思い出して、茂さんに、夢は実現しなければいけない、と連絡したのです。
そして始まったプロジェクトの、私が設定した目標が、今日、実現します。
それが、ここでも何回か書いてきた「自殺のない社会づくりネットワーク・ささえあい」のスタートであり、そのキックオフのために「自殺多発現場での活動者サミット」です。
100人を超す事前申し込みがありました。
テレビ取材も驚くほどたくさん申し込みがきました。
今日はNHKのニュースでも報道されるそうです。
このイベントが実現したのは、たくさんの私の仲間のおかげです。
昨夜も、みんな修さんを応援していますから、と数名の方からメールと電話が来ました。
私にいうこともなく、いろんな仲間たちが、この会の案内をたくさん発信してくれています。
私は、ほんとうにやさしい仲間に恵まれました。
節子がいなくなって、もう大きなイベントはやるまいと思っていましたが、気がついてみたら、節子の後押しでやってしまっていました。
しかも、勢いにのって、昔、構想していたイベントもやりたくなってきました。
元気が少し出てきたのかもしれません。
節子
いつもなら節子も一緒に来てくれるのですが、今日は一人で行ってきます。
みんながきっとうまくやってくれるでしょう。
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