■閣僚の異論反論を歓迎します
たとえばエコポイント制度を来年度も継続するかどうかで、閣僚の意見がわかれているという報道がありました。今日は子育て応援手当てをめぐって、長妻さんと原口さんの意見の違いが報道されていました。
マスコミは、新政権の閣僚の意見の不一致を批判するのがお好きのようです。
しかし、閣僚の意見の不一致は悪いことなのでしょうか。
もちろん最終的には政府として決定しなければいけませんが、それまでは閣僚の意見の違いがあることは望ましいことではないでしょうか。
それがないのであれば、首相が勝手に決めればいいわけです。
日本の政治は、議論をおろそかにしてきました。
利益配分のみに関心を持つ利益政治化の弊害の一つです。
反対していても異見は言わない、それが万年与党の自民党政権の文化だったといってもいいでしょう。
お上に従わない党員は排除されますから、異論など言いようもないわけです。
そのくせ、非公式の場では異論を唱え、状況が変われば意見を変えてしまうわけです。
政治では決定までは異論をどんどんぶつけ合うべきです。
閣僚の中にも、異論を歓迎する文化を持っている人と持っていない人が、その表情から見えてきますが、異論を出しあって議論を尽くすべきです。
自分の担当領域以外の問題にも、どんどんと発言すべきでしょう。
つまらない縄張り意識を捨てられない人もいますが、政治は各論でやることではありません。
各論だけの発想は官僚の発想です。
さまざまな意見を言う閣僚がいる文化に、私たちは慣れなければいけません。
自民党のように、長老が決めたら神の声のようにそれに従うような政治はもう過去のものにしなければいけません。
テレビのキャスターやコメンテーターの言うことなど気にせず、新政府の閣僚はどんどん異論反論をぶつけ合ってほしいものです。
それによって私たちは、事の本質を理解できるようになるでしょう。
キャスターやコメンテーターがいかに事の本質から離れた議論をしているかも、見えてくるかもしれません。
いずれにしろ閣僚が多様な意見を持っていること、そしてそれを堂々と披瀝できること、そのことの価値を理解しなければいけません。
ようやく新しい政治が始まったような気がします。
マスコミがそれをつぶさなければいいのですが。
ひどいマスコミが多すぎるのが心配です。
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