■問題の立て方
問題をどう設定するかで、見えてくる世界は全く変わってしまうことは、前にも書いたことがあります。
世界を見る姿勢によっても、世界は全く違ったものになります。
そのことが、最近の動きを見ているとよくわかります。
政権交代や金融不況で、多くの人の問題の立て方や意識が揺らぎだしているので、新しい世界が生まれつつあるような気がします。
しかし、まだまだこれまでの流れが主流であることは間違いありませんが。
ダムに象徴される公共投資の凍結はいろいろな波紋を広げています。
変化には混乱はつき物ですから、波紋は大きいほどいいようにも思います。
公共投資の捉え方は2つあります。
生活環境整備のための公共投資と生活資金還元のための公共投資です。
平たく言えば、生活づくりか仕事づくりか、です。
仕事で稼いで生活を豊かにするのだから同じではないかと、マクロでは捉えます。
しかし、ミクロでは、つまり現実には、両者の対象は同じではなく、そこに「儲ける人」が入り込んできます。
話が小難しくなりましたが、大切なことは、その地域やそこで住む住民にとって何が大切かを考えることです。
ダムを造ること、公共投資の仕事を続けることは、手段でしかありません。
ダム工事をやめたら住民の生活基盤整備を止めるというのは、お上の発想であって、住民の発想ではありません。
問題が混在しています。いや、本末転倒しています。
意図的に混在させたり転倒させたりしている人がいるわけです。
住民にとって何が一番良いのか、と言う原点から話し合っていけば、問題は簡単に解決するでしょう。
今の日本では、何が一番大切か、という議論の原点が軽視されています。
その原点さえ明確にしておけば、問題は難しくはありません。
沖縄の基地の問題も例外ではないはずです。
問題の立て方を考え直さなければいけません。
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