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2009/12/07

■漢字がなくなる?

昨日、「サケ」ではなく「鮭」と書くことにしたと書きました。
漢字の持つ意味を大事にしようと思ったからです。

今日の朝日新聞の夕刊の「ニッポン人・脈・記」は、漢字などやめてしまえという人たちがいるという書き出しで始まっています。
登場するのは、漢字廃止論者の梅棹忠夫さん、22世紀末には漢字は滅亡すると予測する安本美典さん、それに感激したという日本語学者の野村雅昭さんです。
なんだか悲しくなる人たちです。

安本さんは統計好きな学者で、邪馬台国論争も退屈にしてしまった人だというのが私の人物評ですが、近代の申し子のような単細胞の人だと思います。
彼の論拠は、泉鏡花の「高野聖」から三島由紀夫の「潮騒」までの小説100作品を分析して、作中の漢字の数の減少傾向を延長して、そういう結論を出したわけです。
子どもでもできる研究です。
まあこういうのが「専門家」の研究というわけです。
安本さんは文章心理学者といわれていますが、私にはとても不思議な気がします。
安本さんには「意志」とか「創造性」とかはあるのでしょうか。

かくいう私も、実は昔は「かな文字愛好者」でした。
会社に入社した時、漢字の多いビジネス文書に反発して、かな文字中心で書いたら上司から怒られました。
そこで、私はかな文字論者なのですと、開き直って、さらに怒られました。
まあ入社時には、そういうことが少なからずありました。
それでも自発的に会社を辞めるまで、25年間、仕事をさせてもらいました。
良い時代だったのです。

私はかな文字が好きですが、漢字も好きです。
漢字の持つ表情が好きなのです。

梅棹さんが漢字嫌いな理由が、その記事に書いてありました。

「漢字から脱却しなければ、日本の未来は危うい。漢字のしがらみが文明の進歩を邪魔しています。」
私がこの時評で展開している暴論よりも、よほど悪い冗談のように思えるのは、私だけでしょうか。
こういう人が日本のこの50年の文化を先導してきたのです。
私には、「困ったものだ」としか言いようがありません。
私が、権威や専門家を信頼しないのは、こうしたことがあまりに多いからなのです。
視野がいかにも狭いのです。

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コメント

全く同感です。皆あの記事を読んで、売国奴!と、怒らないのでしょうか?あれは有名学者の屁理屈。載っている三人の皆様の、他の理論は知りませんが、漢字排除論、終末論だけは許せません。有名な人の言うことが正しいとは限りません。アジアでの漢字廃止論、ヨーロッパで、ラテン語、ギリシャ語不要論を言うようなものでしょうに。かな、あるいは、ローマ字変換の、ワープロができた時点で、梅棹氏の論拠は崩壊したはずだと思うのですが。
朝刊では、Globeとかなんとかいう別刷り記事で、日本はアフガニスタン支援策として「カブールを倍に拡大し、難民の流入を受け入れ、しかも、倍にする建設事業で、25万人の仕事が提供できる」という大馬鹿な箱もの対策のゴミ記事を読まされ、夕刊では、「漢字を捨てろ。」
全くもって許しがたい新聞です。アメリカ政府の広報紙と思って読めば、腹は立ちません。

投稿: goose | 2009/12/07 22:19

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