■手続き論より実質的な意味が大事でしょう
中国の習近平中国国家副主席と天皇との会見に関して、小沢民主党幹事長と宮内庁長官とのやりとりが話題になっています。
この大変な時期に、そんなことは瑣末な話だと思うのですが、天皇を利用してきた宮内庁の官僚たちには保身上、重要な問題なのでしょう。
宮内庁などは、その存在そのものが全く時代錯誤の無駄の典型だと思いますが、無駄な人ほど自らの正当化を主張したくて手続きや制度に依存することになります。
彼らにとって大切なのは、「価値」ではなくて「手続き」なのです。
それしか拠り所がないのですから。
しかし、大切なのは、その会見が私たち国民にとって価値のあることかどうかです。
そういうことを議論しているのは、民主党だけでしょう。
読売新聞を筆頭にして、ほとんどのマスコミはそんなことなどどうでもよく、ともかくかつての利権構造の回復に向けて世論をあおっているだけのように思います。
最近のマスコミは、せっかくのスキームチェンジの芽をつぶす役目しか果たしていません。
いささか品格のない書き方になりましたが、「国家の品格」の著者の藤原さんのこの件に関する発言に比べたら、まあ許されるでしょう。
藤原さんのような人と比べられたくはありませんが。
羽毛田長官の発言には、事業仕分けで本性を見せた女性教育会館の理事長を思い出します。
http://cws-osamu.cocolog-nifty.com/cws_private/2009/11/post-2e0f.html
自分の仕事の相対化が出来ていない、最悪の官僚です。
そういう人たちに私の税金が使われていると思うとやり切れません。
彼らは「ミッション」などどうでもいいのであって、ともかく「保身」にしか関心はないのかもしれません。
念のためにいえば、その「保身」とは「個人の保身」ではありません。
そこにややこしさがあります。
「体制の保身」です。
貧しい人たちの汗の上に、安楽な暮らしの出来る人たちを守る体制です。
つまり自らを安楽に暮らせる体制を維持したいということです。
個人の保身よりも悪質です。
何しろ自分では汗をかかないのですから。
またいささか過激になりました。
自殺しか選択肢がないと思う人が増えています。
昨日も就職活動をしている大学生に会いましたが、30代の若者たちの仕事環境のきびしさも一向に改善されません。
中小企業の経営の厳しさの話も聞こえてきます。
これまでの蓄積で楽をしている高齢者は少なくありませんが、そうでない高齢者の不安も高まっています。
そうした社会にしてしまった官僚と政治家と財界人の責任は大きいです。
科学者の責任も例外ではないでしょう。
予算が削減されたぐらいで文句を言う前に、自らの責務をもっときちんと果たせといいたいです。
あてがわれた税金を当てにする前に、自分たちでしっかりと基金活動でもすればいいのですが、日本の科学者はそんなことは全くしません。
ただ税金に期待するだけです。
まただんだん怒りがこみ上げてきました。
最近、すべての人に腹が立つのです。
もちろん自分自身も例外ではありません。
困ったものです。
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