■何を基準に考えるかが大切です
地域ごとに異なる時期に大型連休を取得する「祝日法改正案」が今国会に提出されるという報道がなされています。
政府がいかに産業寄りであるかが象徴されている動きです。
休日は何のためにあるのか、考えさせられます。
今回の法改正には、混雑緩和で観光需要を喚起する狙いがあるそうです。
政府は「休日革命になる」と意気込んでいるという報道もありますが、政府にとって「祝日」は「市場」に見えているようです。
私自身は祝祭日には大きな意味を感じていますが、最近は、年によって祝祭日が変わってしまうのでとても気分が悪いです。
祝日は単なる休暇や消費日ではないはずです。
最近は、いろいろなことが「経済」や「市場」から考えられているような気がします。
祝日は、「生活」や「文化」から考えるべき問題ではないかと思いますが、多くの人は「労働」や「市場」から発想します。
ここで「労働」とは「消費活動」のことです。
最近では、多くの人は平日には生産活動という労働に従事し、休日には消費活動という労働に従事しています。
いささか極端にいえば、生活さえもが消費活動になっている人が少なくありません。
何を基準に考えるかは、重要な問題です。
それによって問題の見え方は全く変わってしまうからです。
昔、日本人は「エコノミック・アニマル」と揶揄された時代がありましたが、祝日さえも経済的に発想する日本人は、やはり今でも変わっていないのかと、いう気がします。
文化さえも経済化してしまった日本人ですから、仕方ないのかもしれませんが、哀しくてなりません。
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