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2010/03/12

■茨城空港の愚挙を支える国民の常識

日本最後の地方空港、茨城空港が開港されました。
全く馬鹿げた話ですが、政財界はどこまで税金を無駄遣いすれば終わるのでしょうか。
たぶんまだまだ続くでしょう。
そう思ったのは、その報道を見ていて、こうした動きが「地方の活性化」につながるという発想と活性化とはお金が落ちる仕組みを創ること、お客様が増えることだという発想に支えられていることを改めて感じたからです。
少しだけ批判的な目もある報道ステーションでさえそうでした。
韓国からの観光客を増やした秋田空港が「成功事例」として紹介されていました。

いまの日本を救うためには「成長戦略」が必要だと多くの人は思っています。
そこでの「成長」はほぼ「需要拡大」「市場拡大」の意味です。
私の発想とは180度違います。

観光客が増えてどういう意味があるのでしょうか。
誰が利益を得て、誰が損をするのか。
かつてのリゾート開発から学んでいないのでしょうか。

茨城空港がある小美玉市には、すばらしい文化センター「みの~れ」があります。
おそらく日本で一番元気のいい文化センターではないかと思います。
その文化センターづくりに、私は関わらせてもらいました。
最初に呼ばれて住民たちの集まりでお話させてもらったのは、お金をかけて文化センターを作るよりも、その費用を住民に配って東京のサントリーホールに行ってもらうほうがいいのではないかという話です。
もちろん私は本気でそんなことを考えていたわけでありません。
「文化」の概念や公共施設の概念を壊したかったからです。

そして、文化センターを創るのではなく、自分たちの地域の文化を考えるというところに視点を移し、そのために必要な「文化センター」の仕組みを考えるという方向に変えていきました。
私の思いがどのくらい伝わったかは余り自信がありませんが、それでもすばらしい文化がそこには生まれだしているように思います。

観光開発とは観光客を集めることではありません。
集めた観光客はいつか集まらなくなります。
観光の意味をと直すべきです。原点に返らなければいけません。
飛行機を飛ばして、観光スポットをつくって、特産品を創って、観光客を呼んでどういう意味があるのでしょうか。
一部の経済関係者は利益を売ることになるかもしれません。
それは悪くはありませんが、それで失うものはないのでしょうか。
地域が元気になるとは、経済が発展することではありません。

日本全体のことを思い出しましょう。
一時期、日本は世界に冠たる経済大国になり、一人当たりGDPも世界2位にまでなりました。
いまはもうかなり下位に下がっていますが、それよりもその一時期の経済大国を目指して走ってしまったために社会は壊れ、おかしくなってしまいました。
自殺者も多ければ、家庭も壊れだしています。
そんな体験をみんなもう忘れたのでしょうか。
みなさんは未来に希望と安心をお持ちですか。

そろそろ「需要増加至上主義」から抜け出さなければいけません。

茨城空港は全く違った発想で組み替えていかないかぎり、おそらく税金の無駄遣いで終わるでしょう。
国家が持続できる間は辻褄を合わせ続けるでしょうが、その間にどれほどの税金が使われるか。
せめてその一部でも生活保障に使ってほしいものです。

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