■節子への挽歌961:「逢びき」
この数日、いささかがんばりすぎたので、今日の午後は自宅でゆったりしていました。
本を読みながらCDを聴いていたのですが、たまたまそのなかに「逢びき」が入っていました。
ユカが、わが家の自動車のCDでよく聴いていた曲で、節子も私も好きな曲でした。
無性に日本語で、それが聴きたくなって、ユーチューブで探してみました。
金子由香利さんの「逢びき」が見つかりました。
よせばよかったのですが、聴いてしまいました。
やめられなくなって1時間以上繰り返して聴いてしまいました。
行き交う人の波にかこまれてもまさに私の心情です。
なぜかさびしくてやりきれない
どんな希望があるだろう ふたりには
わたしたちの未来にはなにもない
未来という世界がなくなったのは事実です。
私の中ではもう時間はとまっているのです。
いとしいひとよ、わたしにはその世界に生きていることに現実感が出てこないのは仕方がありません。
あなたのいない世界は考えられない
現実感のない生を、今私は生きているような気がします。
それはこの挽歌にコメントをくださった方にも共通しているかもしれません。
金子さんはこう歌います。
あなたのいない世界に帰れるなんてそれがとても共感できるので、いまの生はいったいなんなのかと悩ましいわけです。
私が死んでしまうことを意味するもの
まあ文字にしてしまうと退屈ですが、よかったらユーチューブで聴いてみてください。
この曲は、人目をしのびながら逢びきを重ねる恋人たちの歌ですが、実に見事に私の心情に重なるのです。
愛する人がいるのに会えない、という点において同じのです。
違いは、次の一節です。
人目をしのびながら会うことには私からすれば、なんとぜいたくなことでしょうか。
もうこれ以上たえてはいけそうもない
久しぶりに涙がとまりませんでした。
このCDを手に入れるべきかどうか迷います。
| 固定リンク
「妻への挽歌05」カテゴリの記事
- ■第1回リンカーンクラブ研究会報告(2021.09.06)
- ■節子への挽歌1000:パッセンジャーズ(2010.05.29)
- ■節子への挽歌999:新緑(2010.05.29)
- ■節子への挽歌998:花の季節(2010.05.27)
- ■節子への挽歌997:「解けない問題」(2010.05.26)
コメント