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2010/04/25

■節子への挽歌966:「こんなつらい思いは、誰にも味わってほしくない」

節子
節子のことをとても心配してくれていた黒岩さんの新しい本が6月に出版されるそうです。
『古書の森逍遥』です。
黒岩さんでなければ書けない本です。
黒岩さんのブログによれば、220冊の本を取り上げているようです。
そのすべてに、黒岩さんは心を通わせているはずです。
そんなことは黒岩さん以外にできるはずがありません。
黒岩さんほど、本が好きな人も少ないかもしれません。

その黒岩さんの先週のブログです。

自分が病気になると、他の人の健康がとても気にかかる。
(中略)
昨年の秋の出来事で、ほんのささいなことで人間は不幸のどん底に陥ってしまう、ということがわかってしまった。
もうこんなつらい思いは、誰にも味わってほしくない。
昨年の秋の出来事。
節子と同じく、突然に病気を宣告されたのです。
黒岩さんのブログを読むのは辛いですが、その文字の後ろに興福寺の阿修羅像が見えるような気がします。

「こんなつらい思いは、誰にも味わってほしくない」
節子もまったく同じ言葉を語っていました。
それを思い出しました。
黒岩さんにも味わってほしくない、と節子は思っていたでしょう。

『古書の森逍遥』はとてもいい装丁の本になりそうです。
不死身だった阿修羅のご加護を、毎朝、節子の前で祈っています。

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