« ■節子への挽歌1000:パッセンジャーズ | トップページ | ■世界卓球を見ていて疲れ切りました »

2010/05/29

■「国家の終焉」の始まり

鳩山政権の普天間問題への取り組みは、私には思ってもいない形で終わりました。
鳩山首相への信頼は完全に打ち砕かれました。
唯一の救いは福嶋さんの態度でした。
自分を売った村山さんとは今のところ違うようです。
もっともその社民党も、連立からの離脱を決断できていないようです。
彼らの多くもまた現実が見えていないのかもしれません。

いや。
問題はそんなに簡単ではないのかもしれません。
見えていないのはむしろ私かもしれません。

細川政権も半年しか持ちませんでした。
政治構造を壊すには至りませんでしたが、今回はどうでしょうか。
もう元には戻れないという人が私の周りには少なくありません。
私もそう思いたいですが、最近の動きを見るといささか心配になります。
システムは、やはり強かです
個人の存在など、いとも簡単に圧殺してしまうのでしょう。
そういう時には、多数決を信奉する似非民主主義者が大活躍します。
統計学者と同じくらい彼らには信念がありません。
価値観不在の民主主義理念はありえません。
あるのは民主主義制度です。
おかしな話ですが、民主主義が示す理念とは正反対のものです。

いまや、システムは社会の隅々にまで、そして多くの人の心の細部にまで入り込んでいます。
それには立ち向かえないのかもしれません。
細川さんはそれを直感したのでしょうか。
だからシステムからはずれて生きていくことを選んだのでしょうか。
真実を見てしまうと、人の生き方は変わります。

しかし、その一方でこういう考え方もできます。
こうした惨めな決着を受けて、今度の選挙では民主党は惨敗し、政治の混乱がは生ずるでしょう。
それは「国家の終焉」の始まりかもしれません。
いいかえれば、いまのシステムの終焉の始まりです。
植生における遷移と同じく、システムもまたクライマックスの次は崩壊です。
そこにもまた「隠されたパラドクス」が埋め込まれています。
もしかしたら、それが小澤さんの望んでいることかもしれません。
彼もまた真実を垣間見た人でしょうから。

いずれにしろ、国家の役割はもう終わりました。
国家をベースにした抑止力理論など無意味な話です。
いや、そもそも「抑止」という発想に間違いがあったのかもしれません。
今回の顛末には、いろんなことを気づかせてもらいました。

|

« ■節子への挽歌1000:パッセンジャーズ | トップページ | ■世界卓球を見ていて疲れ切りました »

政治時評」カテゴリの記事

コメント

どんな変化にしても基準は「国を開いていく」ことにあり、最終的には国家事業の全ての民営化、言葉が悪ければNHK大河ドラマの将門が言っていた「民のもの」にしてしまう度合いで測るしかないのではないかと思ってました。
誰かが何とかしてくれる場合もあるのですが、学校制度と教育に対する信仰に一体化した願望に過ぎなかったようにもみえ、自分で考えなければならないのだがそのためには権限が委譲されねば意味が無い、そういう段階にきているように思いました。

投稿: s崎 | 2010/05/29 23:48

国を開くのは20世紀の発想で、いまは国を壊すことではないかと思います。
それと「民営化」の実態は「私有化」であり「隠された国営化」ではないかと思います。

私がのぞむのは「共有化」です。

投稿: 佐藤修 | 2010/05/31 14:49

こちらから壊していくという契機がみえないので、向こうから壊れていくのを待つしかないといった受動的意味合いで開くという言葉を使ったと思います。国営と民営、私有化の違いが混同される意味で制度信仰といったのです。
共有化も信仰でなければ現実に残るもので決まるのでしょうが、正当化が一致しなければ簡単にはいかないでしょう。

投稿: s崎 | 2010/06/01 04:59

反応が遅くなりました。

開くには、たしかに継続的な壊れが含意されてると思います。
ですから、結局は同じことかもしれませんね。
またお会いした時に。

投稿: 佐藤修 | 2010/06/09 17:12

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/30899/48488323

この記事へのトラックバック一覧です: ■「国家の終焉」の始まり:

» アメリカ:一党独裁国家 [マスコミに載らない海外記事]
アメリカ:一党独裁国家 マフムード A.B 共和党やら民主党に投票しても、なぜ同じ結果になってしまうのだろう。「選挙」と呼ばれているお笑いぐさが、アメリカが一党独裁国家であることを示している。民主党も共和党もイルミナティの手先。 連中、各党違うがごとき芝居をうっているが、要するに民主党も共和党も、「全世界制覇」というイ... [続きを読む]

受信: 2010/05/29 22:10

« ■節子への挽歌1000:パッセンジャーズ | トップページ | ■世界卓球を見ていて疲れ切りました »