■節子への挽歌1019:お守りカード
いま成田空港です。
ちょっと早めに着いてしまい、手持ち無沙汰です。
それで、今日は2つ目の挽歌を書くことにしました。
朝、自宅を出る直前にユカから「お守りカード」をもらいました。
その直前に書いた挽歌で、節子がいないので今回は安全カードがもらえないと書きましたが、もらえたのです。
わが家の、お守りカード文化は娘たちにも継承されました。
カードには3人の名前があり、それぞれがメッセージを書いてくれています。
ジュンのパートナーの峯行さんも、留守中は大丈夫と心強く保証してくれています。
うれしいことです。
これで飛行機も落ちないでしょう。
私と同じ便に乗る人たちは幸運です。
カードには余計な文字もありました。
このカードを持っていると、お金も落とさないとあります。
昨日の騒動のせいで、私の信頼はすっかり落ちてしまっています。
わが家では、誰かが旅行に行く時には、必ずみんなの手書きの「お守りカード」が渡されたのです。
そのおかげで、旅行はいつも安全でした。
反省点は旅行に限ったことです。
人生における「お守りカード」を出すのをうっかり忘れてしまっていたのです。
節子と結婚した時に、節子の人生の安全を保証するカードを発行しておけば、もしかしたら、いまもなお節子は私の隣にいたかもしれません。
節子の彼岸への旅立ちの時はどうだったでしょうか。
お守りカードを書いたような気もしますし、忘れたような気もします。
でもいろんなお守りは入れました。
友人の奥さんが、四国88箇所すべてのお寺のお札も入れてくれました。
節子は安全に旅を終えたはずです。
お守りカードはいま、ポケットの中の手帳にはさんでいます。
この4日間、私を守ってくれるでしょう。
節子と育ててきた文化が、こうして今も私を支えてくれています。
そろそろ搭乗受付の時間です。
13年ぶりの海外旅行の始まりです。
心配して、韓国の佐々木さんが、昨夜も今朝も電話してきてくれました。
もう3時間もすれば会えるでしょう。
では出発です。
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