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2010/06/13

■節子への挽歌1015:エンタングルメント

節子
ダン・ブラウンの「ロスト・シンボル」を読んでいたら、とても興味を引かれる言葉が出てきました。

エンタングルメントの考え方は古代の信仰の中核にあった。
法身、道、梵などだ。
実のところ、人類の最も古い霊的探求は、みずからがエンタングルメントのなかにあることを知り、万物との結びつきを感じることにあった。
人間は宇宙とひとつになること、一体化することをつねに求めてきた。
エンタングルメントとは「絡み合い」とか「もつれ合い」という意味です。
以前、情報処理の文章を読んでいて出会った言葉ですが、とても気になって、調べてみましたが、なかなかピンと来るものがなく、そのままになっていました。
ネットで調べると、たとえば、こんな説明が出てきます。
エンタングルメントとは,いわば2つの区別できる物理系が2つでひとつの状態を呈し得る性質をいう。一種の量子的な非局所性と考えてよい。
よく理解できないにもかかわらず、なんとなく実感できる説明です。
私の好きな「インドラの網」に通ずるものがあるので、私にとって大きな意味のある言葉だろうと思うのですが、どうも消化できずにいました。
その言葉に、まさかダン・ブラウンの小説で出会うとは思ってもいませんでした。
ダン・ブラウンは、話題になった「ダ・ヴィンチ・コード」の著者で、「ロスト・シンボル」は彼の最新作です。
娘がダン・ブラウンのファンなので、貸してもらって読んだのです。
とてもおもしろかったです。
「ロスト・シンボル」の中では、エンタングルメント理論について、次のようにとてもわかりやすく、しかもかなり断定的に書いています。

エンタングルメント理論は、すべての物質が密接に結びついていること、ひとつの網のなかでからみ合いの状態にあること、一種の宇宙的統一体をなしていることを、原子未満の世界の研究はすでに明らかにしている。

ちょっと断定しすぎているように思いますが、私もそう確信しています。

挽歌にしては、難しい話を書いてしまいましたが、昨日の「火の花」につながる話です。
手塚治虫の「火の鳥」は、まさにエンタングルメント理論をベースにしています。
たしか「宇宙生命」というような概念も出てきていたと思います。
とても共感できます。
宇宙が一つの生命であるとすれば、個々の人生は瑣末な話なのかもしれません。
そして「死ぬ」こともなく、したがって時間軸もないことになります。

最近どうもこうした話に触れることが多いです。
これは偶然なのか、それなりに意味があるのか。
これこそまさにエンタングルメント理論の正しさを示唆しているように思うのですが、節子を取り巻く物理系と私を取り巻く物理系は、いまもなお2つにして一つなのかもしれません。
いまでもついつい、節子はどこにいるのかなあと思うことがよくあります。
節子との絡み合いが、まだリアルに感じられるのです。

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